山南ノート4【劇団夢桟敷】

山南ノート4冊目(2008.10.3~)
劇団夢桟敷の活動や個人のことなどのメモとして公開中。

脳貧血

2013-05-17 00:42:14 | モノローグ【エトセトラ】
■悠愛(ゆめ)ちゃん

骨も残らないと火葬場の人から言われた。6ヶ月の死産だった。
親はふたりで、女の子だったら悠愛(ゆめ)ちゃんと決めていた。
小顔で20cmの手足の長い女の子だった。
この夏に結婚式を控えている。この子が「早く結婚して」と言っていたかのように、メッセージを残して消えた。

元気づけようと家族が集まり食事会を催す。次に向かうのだ。結婚式の準備も慌ただしくなる。
我が家では最後の結婚式、お嫁さんの家では最初の結婚式である。娘の結婚となると父親は複雑な心境になる。力が抜けていくような感じ。私もそれを経験して老けこんだようにも思う。
立場的には息子の父親なのだが、今回は時別な感慨がある。お相手の父親は気丈な方だ。
人前では絶対に泣かない肥後もっこす。最近、肥後もっこすはやさしい気性だと感じるようになった。

笑いが絶えない食事会だった。人間、強いな。励ますつもりが、こちらが励まされているではないか。
食事会の帰り、生ビール4杯で目の前が暗くなり倒れた。
座長が家庭の医学で調べると「脳貧血」の診断。アルコールで血管が広がり、脳に血液が届かなくなるらしい。
最近、会う人に「私は脳貧血である。」と連発している。

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