劇団夢桟敷 ☆2018.6〜山南ノート5

熊本アングラ万華鏡〜演劇と諸々

アングラ肥後にわか「おてもやん」

2019-08-22 11:58:20 | 40周年2019 制作日記

熊本弁はダサイか?
肥後もっこす、猛女(婦)は頑固か?
おてもやんは不美人だったか?
何故、熊本甚句「おてもやん」は熊本を代表とする民謡として全国に広がったか?

それを解明することは社会科学(歴史)に及ぶ。

ばってん、演劇やお芝居では迷路にハマる。
バーチャル化される。
彷徨。
これが力。

夢桟敷40周年記念公演は「おても大明神 Liberty」に向かう。
11/30-12/1(3ステージ)
熊本市国際交流会館5F和室大広間。

夢桟敷が「おてもやん」?…らしくないね、という声もあがった。
歴史を紐解くと、「おてもやん」「大明神」「Liberty(自由)」はパズルゲームのように〈現在〉と組み合わさる。
一つひとつ、謎が謎を呼び深まり拡散する。
登場人物は実在した者ばかり。
実像から出発して虚構を組織化する冒険が劇の面白さ。
夢のドキュメンタリーとは、時代に媚を売るものではないという信念に基づく。
「おてもやん」の歌には滑稽さの中に女性の力強さが込められている。
江戸幕府崩壊後、明治新政府が樹立し、それに反発した内乱 西南戦争や自由民権運動も起こる。
男尊女卑の封建制度が色濃く残っていた時代である。

何だ!この明るさは?
「おてもやん」の歌は熊本弁で歌われており、全国では意味不明に思われるだろうが、面白がって広まる。
これだ。
大衆から受け入れられた。
流行は大衆が渇望しているところに突き刺さる。
一部の権力者に都合の良いように作られるものではない。

虚構の劇ではあるが、ポロリぽろりと涙が溢れる場面を作ろう。
悲しみと苦しみの涙ではない。
「情」である。
アングラ肥後にわか?…謎が謎を呼ぶ。