なかなか良い写真を発信しているサイトを見つけました。FIND/47というサイトです。
最近のカメラの画質のせいか、写真がきれい!
(日本の全国の良い写真が揃っていますし、クリエイティブコモンズの写真で誰でも使えるので、皆様も一度、見に行かれてはどうでしょうか)
多自然川づくりや生態系ネットワークで、段差解消、連続性と何度も書きましたが、いったいどんなの?と、言葉ではなかなか説明が足りなかったと思います。
ということで、全国の自然豊かな場所の良い田んぼの写真です。
こういう感じが多自然川、水路、護岸や、田んぼ、さらには山、川、海、田んぼの連続性があるたんぼに近い、(はず・・・)
新潟県
緑の棚田と青い海(岩首昇竜棚田・佐渡ヶ島)
緑の棚田と青い海(岩首昇竜棚田・佐渡ヶ島) © ko_photography クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
こちら、トキがいる佐渡ヶ島ですね。
こうした狭い田んぼはトラクターがと文句が出るようですが、風の吹きつけで水面の表面が均一になって良いそうですよ。でかい広い田んぼは、風の吹きつけて、水面が低いところと高いところができ、イネの成長に善し悪しが出るとか。
千葉県
夏の大山千枚田
夏の大山千枚田 © 9689tatsuya クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
富山県
富山 砺波市の散居村集落
富山 砺波市の散居村集落 © T-KIMURA クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
鳥取県
御机の茅葺小屋
御机の茅葺小屋 © rikky_photography クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
岐阜県
白川郷(三つ子の合掌造り) © SHori クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
山口県
東後畑棚田の農業
東後畑棚田の農業 © うえのゆり クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
大阪府
夕日に染まる棚田 © TAKAYOSHI_ENDOU クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
熊本県
水田 © 菊池市 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
福岡県
初夏のつづら棚田 © うきは市 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/
沖縄県
久米島・仲地集落より南を望む夏の雲
久米島・仲地集落より南を望む夏の雲 © Kumejima93_OKINAWA クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示4.0 国際)
できるだけ、田んぼと畔などの、高低がなさそうな写真を選びました。
田んぼのない都市に住んでいる方は知らないかもしれませんが、この懐かしい、見慣れた、とも言える田んぼの姿がもう、日本全国、どこでも当たり前にあるものではなくなりました。
農地整備では田んぼは反り立たされて、嵩上げ田んぼになって、このような田んぼが、むしろ見られないようになって来ました。
そこでは田んぼは棚田のようではなく四角形で、水路も直立不動の直線となり、セメント三面張りされて流路が立派な一本の線に。
そうなると流れは早いわ、早いので水草は生えないわ、生物は住まない、単なる排水溝になっております。
しかし、こういう写真のような形の整ってないほうが、曲がった水路で流水の早いところと緩いところが出来、護岸も土で、水草も生え、様々な生物が生息し、畔からエサや栄養が落ち、行き来もしている、ということが出来るようになっています。
昔の良い田んぼというのは段差がなく、川とも水路とも、斜面とも畔ともなだらかで、人間も動物も行き来が出来ました。
私の地域も嵩上げした田んぼで、セメント三面張りで、水路とも川ともつながってない、単なる除草剤と農作だけの工場になっています。
ですので、ドジョウやナマズなど一匹もいませんし、水草なども見たこともないです。
こういう地域でも生き延びたカエルのアマガエル、ヌマガエル、それからどこかでわずかに越冬したゲンゴロウ、田んぼで一生を繰り返すカブトエビやホウネンエビぐらいは、まだ姿が見えますが、そのような姿も、とても脆弱に見えます。
こうした畔が土のままのところや、水路と田んぼがゆるやかで行き来できるところなら、川と田んぼを行き来する動物、水路と川を行き来する動物など、たくさんの生き物が住んでいると思われます。
カエルは十種類ほどはいるでしょう。数々のゲンゴロウも。水生昆虫も、ナマズもドジョウも、フナもメダカも、水鳥たちも。
水鳥たちも、冬には畔のミミズをほじくって食べるそうです。
ゆえに、こうした連続性がある田んぼというのは大事なのです。
それから、背後にある山からの連続性も。(山裾は大事、とコウノトリのところで)
それから、海へとつながっていることも。海、川から水路を利用して生きる魚たちには、とても重要になります。
これから、温暖化や脱炭素に向けて、農業も変わっていくでしょうが、減農薬をし、生態系ネットワークとつながり、生物多様性に資する農業に変わることで、コストは減り、収入は上がり、健康にも良いと言われています。
転換期の今、昔の良さを取り戻すチャンスでもあり、良い原風景、良い田んぼに戻って欲しいと思います。