A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

思わぬところで旧知の人に会う喜びは・・・

2011-08-06 | MY FAVORITE ALBUM
Since We Met / Bill Evans Trio


親しい友人と長い付き合いになると、大体会う場所、行動もパターン化してくる。そして、いつしかその友とも会う機会が減り疎遠になってから、その思い出の場所にいくと、ふとその友人を思い出すものだ。そして月日が経ちしばらく会っていなかった友人との再会は楽しいものだ。それも何かのきっかけで、思わぬ時に、思わぬ場所で。

先日、デュークエリントンオーケストラのライブに久々に行ったら、ドラムの席に座っていたのはマーティーモレル。ビルエバンスのトリオで聴いて以来の出会いだ。その間の活動暦を知らなかったので、早速調べてみると表舞台での活動はあまりしていなかったようだ。残されているリーダーアルバムも無い。何でもドラム以外もピアノや打楽器を何でもこなすマルチプレーヤーのようだが、エリントンのコンサートでは、エリントンサウンドのドラムに徹していた。

そのマーティーモレルがエバンスのトリオに参加したのは、あのジェレミースタイグのフルートが強烈な印象だった”What’s New”辺りから。エバンスのトリオのドラムとしては最長の7年間の在籍だったようだ。エディーゴメツのベースを加えたトリオの演奏は、一体感を持ち、あのラファロがいた時代のトリオの再現に近づいていた。

1970年のモレルがいる頃のEvans Trio



ラファロの時代の作品といえば、あのビレッジバンガードでのライブが自分にとってもっとも印象に残っている。演奏は勿論だが、あの食器の触れ合う音までが再現されるリアルなライブ感に魅入らされていた。

それから、13年経ちメンバーは替わったが、「同じビレッジバンガード」でのトリオでのライブがこのアルバムだ。その間エバンスも試行錯誤があったようだが、メンバーも固定しエバンストリオとしてのDNAは間違いなく引き継がれている好演だ。ゴメツだけでなく。モレルの役割も大きかった。

そして、このアルバムを最後にモレルがエバンスのトリオを去り、自分の道を進む。そしてエバンスの新たなチャレンジもスタートする。それぞれの人生にとっての大きな分岐点がこのライブだったのかもしれない。エバンスは早くに亡き人になってしまい、モレルとはこのアルバム以来ご無沙汰であったが、日本の草加でエリントンのメンバーとして再会できるとは思わなかった。

最近のMarty Morrell



1. Since We Met       Evans        8:52
2. Midnight Mood      Raleigh, Zawinul   6:53
3. See-Saw          Coleman        6:53
4. Sareen Jurer        Zindars       6:39
5. Time Remembered    Evans         5:27
6. Turn Out the Stars    Evans        5:07
7. But Beautiful        Burke, VanHeusen   6:21

Bill Evans Composer, Piano
Eddie Gomez Bass
Marty Morell Drums

Helen Keane Producer
Orrin Keepnews Producer
Michael Delugg Engineer

Recorded live at The Village Vanguard, Jan.11,12 1974
コメント
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