A DAY IN THE LIFE

好きなゴルフと古いLPやCDの棚卸しをしながらのJAZZの話題を中心に。

スキャットといえばジャズでは付き物だが・・・・他の物と一緒にシェイクすると

2011-08-26 | MY FAVORITE ALBUM
American Look / Swingle Singers

エラやサラのダイナミックなスキャットは聴き応えがある。そしてランバートヘンドリックス&ロスの楽器演奏のフレーズをスキャットにしてコーラスで歌うのもアイディアものだ。ジャズが世界に広がり色々な音楽と融合し始めた時、そのひとつにクラシックとの融合がある。ジャックルーシェのピアノが思い出に残るが、コーラスだとスイングルシンガーズ。バロックブームとマッチしたのかもしれない。バッハとジャズは何故か相性がいい。

8人編成と大所帯だがダバダバスキャットとハーモニーは一時はやったものだ。アカペラの奔りといってもいい。ジャズメンとはMJQとの共演が有名だが、元々はバックコーラスがスタート。ミシェルルグランの姉がメンバーにいたこともあり映画音楽などもやっていたが、ルグランがアメリカに渡ると新たな仕事も無くなり、一念発起して「バッハの平均律」をコーラス化したのが始まりとか。
よく「貧すれば窮する」とはいうものの、仕事が無くなって駄目になる人間と、仕事が無くなるからこそ新しい仕事にチャレンジしてみようと人間との違いかもしれない。
世の中全体も、このチャレンジ精神のある人間がいるからこそ、進化を続けているのだろう。

このスイングルシンガースはメンバーこそ替われど、長く続いているグループのひとつ。設立時のアイディア&コンセプトが時代を超えて受け入れられているという証拠、ロングセラー商品の定石だ。これまで、新旧のメンバーでそれぞれ沢山のアルバムがあるが、旧メンバーでこんなアルバムもあった。ヘビーな演奏を聴く合間の口直し(耳直し)には最適な一枚だ。

ジャズの故郷アメリカの曲にはジャズとはルートが違う曲も沢山ある。これらの曲が、ジャズのリズムとクラッシックの手法とコーラスでどうブレンドされたか。単品のストレートを味わうのもいいが、たまには気軽にカクテルの出来栄えを味わうのも乙なものだ。所有している日本盤は、有名なフォスター、ガーシュインの曲がA面でスタートするが、オリジナルの仏盤はアメリカの音楽の歴史を辿ったB面から始まる。せっかく一杯毎に腕を振るって作ったカクテル、作者の意図を味わいながらB面から聴いてみよう。



1. Country Dances
(invention for vocal ensemble: "Arkansas Traveller" / "College Hornpipe" / "Devil's Dream" / "Old Zip Coon" / "Virginia Reel" / "Pop Goes the Weasel") – 2:15
2. "When Jesus Wept"
(William Billings) – 2:07
3. Negro Spirituals
(for vocal ensemble: "Joshua Fit the Battle of Jericho" / "Swing Low, Sweet Chariot" / "Little David" / "Deep River") – 3:52
4. Patriotic Songs
(invention for vocal ensemble: "Dixie" / "Yankee Doodle" / "Battle Hymn of the Republic") – 2:07
5. "He's Gone Away"
(trad.) – 2:12
6. "Saint's Fugue"
(based on "When the Saints Go Marchin' In" for vocal ensemble) (Swingle) – 2:18

7. Stephen Foster Medley
"Old Folks at Home";
"Beautiful Dreamer"
"Camptown Races"
"Jeannie with the Light Brown Hair"
(Foster) – 3:26
8. from the opera, Porgy and Bess (Gershwin):
"My Man's Gone Now" – 2:51
"It Ain't Necessarily So" – 1:59
"Summertime" – 1:58
"I Got Plenty of Nothin'" – 2:03
"Bess You Is My Woman" – 2:40

Christiane Legrand – soprano
Nicole Darde – soprano
Hélène Devos – alto
Claudine Meunier – alto
Ward Swingle – tenor, arranger
Joseph Noves – tenor
Jean Cussac – bass
José Germain – bass

Rhythm section:
Jacky Cavallero – double bass
Roger Fugen – drums

Recorded in 1969

American Look
Swingle Singers
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