皆様、明けましておめでとうございます。年末年始はどうお過ごしになられましたか。私は殆ど実家で寝正月でした。なので本日から元気にお届けできると思います。今年も当ブログを宜しくお願いします。今回からできるだけ毎日、健康に関する情報をお届けいたします。それではまいりましょう。記念すべき第1回は脂肪についてです。
飽和脂肪酸はそんなに悪くない
飽和脂肪酸の摂取はそんなに体に悪くない。
そんな研究結果が最近出ています。
飽和脂肪酸は、動物の肉やバター、乳製品、などに多く含まれる脂肪です。
また、ココナッツ、ココアにも多く含まれています。
これらの食品が好きなひとには朗報ですね。
これまで、飽和脂肪酸の摂取は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の血中濃度を上げるので、動脈硬化症を促進して心筋梗塞や脳梗塞などの発症リスクとなるであろう、といわれていました。
たしかにLDLコレステロール値が高いほど動脈硬化症のリスクは高くなります。
しかしながら、飽和脂肪酸の摂取でLDLコレステロール値が上がった場合に動脈硬化症のリスクが上昇する、ことは示されていないのです。
人間の体内で起こっている代謝現象の全てが解明されているわけではないので、「未熟な」基礎医学理論と現実のデータが一致しないのです。
現実のデータをリアルワールドデータと呼び、最近の科学ではこのリアルワールドデータの重要性が高まってきています。
多種類の臨床研究から得られたリアルワールドデータを統合して分析する方法をメタ分析と呼びます。
飽和脂肪酸とさまざまな健康リスクについて、12種類の研究を統合したメタ分析結果が最近発表されました。
それでもやはり、総死亡、虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)、脳梗塞、糖尿病罹患などのリスクと、飽和脂肪酸の摂取量には関係がないことが示されました。
次回に続く。
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