《鎌倉八百ヶ谷戸》Web写真集(PCの大画面で見てほしい)
現在の巨福呂坂の車道は、近代に至ってから切り通されたもの。
七口に数えられている鎌倉と山ノ内を結ぶ本来の巨福呂坂は、鶴岡八幡宮の西側に小道を進み、急坂を経て山越えするルートであった。
道路工事に伴い宅地開発が進み、巨福呂坂切り通しの旧道は失われている。
その途中の、山際にへばりつくような急な石段を上がったところに青梅聖天社がある。
ほとんど知られていない神社であることから、訪れる人もない。
とある夏のこと、ここで写真を撮っていたところ、白い装束に身を包んだ修行僧と思しき一団がきて一休みといった態。
一言もしゃべらず、十分ほど休むと、再び石段を降って去っていった。
修行僧のルートになっていたのであろうか、不思議な時間であった。
石段は良く滑る。
ここで滑って腕を骨折したことがある。