ヴィオレッタの尖骨 / 宮木あや子

2018年09月11日 | ま行の作家


ヴィオレッタの尖骨
針とトルソー
星の王様
紫陽花坂

少女たちの独特の世界を描いた4編の短編集。

少女たちの世界を描きながら、浮かび上がってくるのは、男性のサガ。
嫉妬、執着、癖、そういう男性のサガが少女たちに纏わりついて、少女たちを結び付けて行きます。

次に浮かび上がるのは、少女たちの家族。
家族といても家族といなくても、少女たちはひとり、孤独。
孤独なゆえに、少女たちを固く結びつけるのかもしれません。

4編の中で、紫陽花坂は他の物語と趣が違うと思ったら、紫陽花坂は携帯小説でした。
私は携帯小説が苦手なので、ちょっと読みにくい。

登場する少女たちが多いので、誰が誰だかわからなくて、自分の気持ちをどこに置いていたらいいのか、物語の要というか、センターというか、芯というか、そういうものが最後まで探せ出せない。
それは、私の読み方が雑だったせいで、少女たちの名前をきちんとおさえて、もう一度読んでみたら違った世界が見えるように思えます。


本文より

いつまでこんな日が続くんだろうか。


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