米朝会談が予定通り12日に行われることになったという。
今度は金正恩委員長のホテルの滞在費を誰が負担するのか
が大きな問題だという。
またトランプ大統領は一回限りで終わらない可能性について
も言及している。
トランプ大統領が会談に意欲的なのは、交渉の名手と自認して
いるからだ。交渉の名手というのは、みんな同じだと思うが、
直接会話している中から、直接話されないことを読み取る名手である。
ボディランゲージといってもいい。
これに気づく名手ということだ。
これまでのトランプ大統領の交渉というのは、北の立場だったのではないだろうか?
北の立場にあるものは、基本的に失うものはないので、強い立場にある。
北朝鮮に支払能力がないことはみんなわかっている。
金正恩はトランプ大統領と同水準の宿泊ホテルを要求している。
こういう場合、まずは、断れないものだ。
ということは、今は、北朝鮮が主導権を握っているということなのだ。
ただ、主導権を握ったとしてもそれは一瞬になる可能でもある。
というのは主導権を握ったことで、弱い立場から強い立場になった。
しかし、それは自力でなったのではなく、相手の好意によるもの
この場合はホテル代を負担してもらうことだ。
つまり、実質借りを作ったことになるからだ。トランプサイドからは
貸しとなる。
ただ、この貸し借りをどのように使うかである。
交渉を進めていかなければわからない。
交渉を進めるにつれ、常時こういうことが起こる。
神経戦であり、最後まで続くことになる。
基本的には、いうまでもなく、アメリカ即ちトランプ大統領に主導権がある。
最後まで主導権を見失わないことである。
ただ、気になることがある。
経済的援助についてである。米国が中心になって行うのかと思っていたが、
トランプ大統領によると、日中韓が行うべきで、米国が資金を出す必要は
ないとのこと。
いかにもトランプらしい。
日本と韓国については、アメリカが防衛を負担している。
中国については貿易問題で不当に利得しているし、北朝鮮の保護者として
非核化でメリットをうける。
ということで、この三者が金を負担するのは当然というのがトランプの
考えと思う。
こうなると、アメリカにとって一気にハードルが下がったことになる。
特に拉致問題を抱えた日本の負担が気になる。
自分が金を出さなくてはいいとなると、特に北朝鮮にとっては”額”が
大問題のはず、原則論だけとなると問題の解決は容易になるからだ。
トランプは自分の問題をほかの者の問題にすること、即ち共犯にする
ことで、当該第三者の負担で、自己の責任をうまくかわす大天才という。
私は歴史的な非核化を決めました。
後の問題は関係のある皆さんでどうぞ、ということになりかねない。