アメリカはなぜ北朝鮮問題に関わっているのだろうかと、
あらためて疑問がわく。
世界のポリスマンとしてのアメリカの視点でみれば、
北朝鮮はアメリカにとって重要だ。
しかし、アメリカという国家の視点で見ると、それほど大きな
問題ではなかもしれない。
アメリカの軍隊が日本や韓国から手を引けば、北のミサイルも核も
アメリカにそれほど脅威でないかもしれない。
米朝が友好な関係を築ければ、脅威はほとんど解決となるかもしれない。
一番深刻な影響を受けるのは、日本だと思う。
今回のシンガポールサミットでトランプが拉致問題を取りあげたというが、
実際にその場に立ち会ったわけではないので、
日本が望むような形で取り上げられたかどうかは不明である。
共同声明の内容をみると、特に新しい内容はない。
ということは、北が解決済みとしている事項が、真面目な課題として
取り上げられたとは到底考えられない。
安倍首相のやり方は失敗だと思う。
重要なことは自力で解決できる体制づくりではないだろうか。
そもそもトランプとEUやカナダとの通商問題の背景には
NATOの分担金の問題があると思う。
トランプはただ乗りしていると不満なのである。
韓国や日本についても内心は同じであるはずだ。
トランプが北に対する支援資金は日本や韓国が負担する(米は出さない)
というのは、そういう考えが根底にあるからと見るべきだ。
トランプのアメリカにとっての米朝関係というのはあくまでも
基本的にはアメリカだけのことではないのか。
日本は日朝関係と米朝関係は異なるとの基本的認識の下に、
どこまでをアメリカに頼り、どこは自力でなすべきかを
見直す必要があるのではないだろうか。
安倍首相の政策の優先順位が間違っているように思えてならない。