漫トラ日記

現実生活空間&脳内妄想空間を日々マンガに浸食される主婦の怠惰な日常

中原アヤ『ラブ★コン』

2008年09月22日 23時22分59秒 | マンガ
中原アヤ『ラブ★コン』全16巻

前記事『らぶきょん』にタイトルが似てるけど、ぜんぜ~ん違う話
「ラブ・コン」とはラブリー・コンプレックスの略
主人公たちの身長に対する劣等感を題材にしたラブコメです

身長170センチの大女小泉リサと156センチのチビスケ大谷敦士は同級生
お互い相手が目障りで寄ると触ると口喧嘩が絶えない
その喧嘩が傍目には面白く、オール阪神・巨人とあだ名される程の名物コンビだった
あるとき、小泉が夏期講習で出会った他クラスの鈴木くんに一目惚れ
これを見た大谷は、鈴木との仲を取り持ってやる代わりに
クラスの女の子千春との仲を取り持つように小泉に持ちかけます
ところが、ダブルデートで鈴木と千春がいい感じに。。。
二人揃って振られてしまったものの、
次第にお互いが一番気の合う相手だと気がつき始めます
唯一、身長差を除いて。。。


私も身長があったんでこの気持ちわかるなぁ
そういう意味では、ちょいと身につまされるマンガでした
同じようにクラスに背は低いけど可愛い男の子が居て
大人になって再会した時、彼も身長にはコンプレックスがあったとか。。。
ただし!
マンガのような事はな~んも無いよ~!

ほとんど言うことはありません
笑って楽しむマンガです
キャラたちが大阪弁をしゃべっているんで、なおさら笑えます
ひたすら楽しく読んでください


そうそう、去年これの17巻が出たみたいね
読みたいなぁ。。。

パク・ソヒ『らぶきょん』~LOVE in 景福宮(キョンボックン)

2008年09月22日 21時02分45秒 | マンガ
 パク・ソヒ『らぶきょん』①~⑪

副題に景福宮(キョンボックン)と付けられてるように
日本のマンガではありません
韓国で人気の少女マンガです
もし現代まで韓国王室が続いていたら。。。という設定のロイヤル・ラブ・ファンタジー
普通の人には、人気韓流ドラマ『宮』(クン)の原作と言った方が話が早いかもしれません

普通の女子高生チェギョンは祖父同士の約束で皇太子シンと婚約する羽目に。。。!
イケメンで国民には絶大な人気がある彼だけど、実は傲岸不遜で冷淡なサイテー男!
結婚して(高校生なんで形だけ。Hは無し)王宮で暮らすことになったものの、
窮屈な王宮生活と喧嘩の絶えないシンとの暮らしにストレス満載の日々。
その上シンは前の恋人ヒリョンが忘れられない様子。
少しずつシンに惹かれてきたチェギョンは心穏やかではありません。
そんなときに前王(シンの父の兄)の息子ユルが留学先から帰国。
次期国王の座とチェギョンを巡って、王宮はお家騒動の様相に。。。


絵は抜群に綺麗です(好みは別にして)
特にカラーページの美しいこと!
たけど、綺麗過ぎて動きが硬い
特に目が死んでる
ただのイラスト画を見ているみたい
平たく言えば、マンガを読んでいるというより紙芝居を見ているような感じなんです
それなのに、ギャグシーンになると全然違う絵になって
そのギャップに思わずドン引き!
しかも、そのギャグは全然面白くないし。。。
こう感じるのは国民性の違いなのか
こっちのマンガを見る目が肥え過ぎているのか。。。
デッサン力があって、ストーリーも結構面白いのに
マンガってそれだけじゃないんだよね
この辺り、すごく勿体無いと思います

ついでにストーリーだけど
ドラマの方はハッピーエンドで終わったのに
マンガの方はまだ続いてる模様
11巻で王と皇太子の確執は表面化し
次期王位を巡って王室内部はドロドロ
これがどうなっていくのか。。。?
今、17巻まで出ているみたいだけど、二人の仲は少しは進展してる?
それとも相変わらずグルグルかしら?

11巻までしか読んでいないけど、はっきり言ってストーリーのテンポが悪い!
いい加減引っ張らないでスッキリ終わらせる頃合いだと思いますけどね。。。


尚、副題の景福宮は朝鮮王朝の王宮
しかし!
これを日本は二度までも破壊してます
一度は秀吉の朝鮮出兵で。。。
二度目は1910年朝鮮を植民地化した時
この時、日本は王宮の8割を破壊し、宮殿をさえぎるように朝鮮総督府を建て
朝鮮支配の要としたのです
このマンガにそういった陰は全く見えないけど
日本人としてはこの歴史的経緯を知った上で、このマンガを楽しみたいものです

桃森ミヨシ『ハツカレ』

2008年09月22日 14時20分03秒 | マンガ
桃森ミヨシ『ハツカレ』全10巻

マンガ友のこたりんさんにお借りしました
今時珍しい(つっても、4年も前の作品だけど)正統清純派純情少女マンガ

主人公の女子高校生チロはある日突然、駅のホームで男子高校生のハシモト君に告白される。
真っ赤になってお付き合いを承諾するチロ。
ずっと女子校育ちの上、生まれて初めてのお付き合い。
ドキドキし過ぎて硬くなったり、カッコつけ過ぎて相手に誤解されたり。
そんな失敗を重ねながらも、だんだん恋人らしくなっていく二人なんだけど。。。
ここにお邪魔虫登場!
チロと同じ幼稚園に通っていたイブシがハシモトの高校に転校して来て
何かと二人の周りが騒がしくなって行きます。
チロの中でイブシのイメージはガキ大将のいじめっ子。
その幼稚園のころのまま、何かとチロにちょっかいを出すイブシ。
イブシとは親友になったものの、それを見て微妙な気分のハシモト。
いつの間にか一緒に行動することの多くなったチロの親友ちやこはイブシに片思い。。。
そんな4人の織り成す初恋物語です。


と、ストーリー自体は少女マンガの定番メニュー
でも、すぐHの出てくる今時マンガに食傷気味の身には
キスですらず~~っと無し!(9巻でやっとファーストキス成功)って言う
純情ウブな初心者カップルがかえって新鮮
Hもラストのラストでやっと。しかも重ねた手だけで表現されてる。
直接的にベッドシーンを描かないことで、余計に初々しい恥じらいが強調されてる
だからこそ、この可愛いカップルを素直に応援したいって思えるんですよね

チロのキャラ設定もまた良いのです
ただ可愛いだけの女の子だったら、こんなに読ませるマンガにはならなかったでしょう

小柄ですぐ赤くなる可愛らしいチロなんだけど
意外とメソメソしてない!
ありきたりの少女マンガだと、
可愛くて女の子らしいキャラはすぐ泣くパターンが多い(これがまたウザい!)のに
チロの泣いてるシーンは幼稚園のころイブシに泣かされた回想シーンだけ(と思う。)
泣くのはもっぱらさっぱり系キャラのはずのちやこの役目です
もっとも、つらい片思い中の彼女なんで
涙腺が緩いのはいたし方ないことですが。。。

そして、意外とはっきりものを言う。
初めてのデートで見た映画のつまらなさ、ハシモトの友達と遭遇してほったらかされた事とか
我慢してないで、ちゃんと彼とコミニュケーションを取ろうとする積極性に好感が持てます。
てか、二人の仲を進展させてるのはチロが自分の思ってることをちゃんと相手に伝えてるからだと思うのです

世の中に可愛いだけの女の子があるはずありません
男の子にリードされるだけのカップルが上手く行くはずありません
チロがちゃんと動いてるから二人の仲が生き生きして見えるわけです
このリアリティのあるキャラ設定が陳腐なストーリーに深みを与えているのです
ドロドロになりがちな4人の恋愛模様が、さわやかな雰囲気に思えるのは
チロのこのキャラ設定が秀逸だからにほかなりません

そして、それを引き立たせるのが桃森さんの可愛らしい絵!
しかも可愛いだけじゃなくて上手い!
『リョウ』を描いた上田倫子さんに似てます
でも、話は上田さんほど説教臭くなくて桃森さんの方が好きですが。。。
ただ、最後の方は絵が変わってしまって、ちょっと残念です