☆ピアニスト吉田純の部屋☆

ピアニスト、編曲家吉田純のBlog。アリオーネ音楽教室主催、アリオーネミュージック代表。横浜音楽振興会代表。

風蓮湖

2008-05-11 02:24:11 | 合唱
藤原歌劇団の団員オーディションの伴奏に行き、その後上野へ富澤先生の合唱団の伴奏へ。こういう仕事が重なる日が地味にピアニストにとってはおいしい日です。

オペラの団体は日本では二期会と藤原歌劇団が2大勢力で、歌を歌い続けている人はほとんどどちらかには属しているのではないかと思うぐらいです。新国のようなハイレヴェルな若手育成のオペラ団体もありますが、まあいずれにせよ、実力はもちろん、そこで実際にオペラを歌っていたりして、仕事をえている人はかなり限られています。

このような団体に属しているピアニストなんか全く公募がない上、引退しない限り弾き続けるわけですから大変な世界です。歌もピアノも

今日の富澤先生の合唱は水のいのち等で有名な日本合唱界の第1人者、高田三郎の「冬」の中の風蓮湖という曲でした。これ知ってましたらあなたはかなりの合唱通です。なにせ絶版ですからね。
でもすごくいい曲です。とてもここだけでは説明できませんが、ちょっと説明。
風連湖(北海道東部の潟)に姿を現す大白鳥と嘴太鴉(はしぶとがらす)。大白鳥は高く空を舞い上がっている、対照的にうずくまっている嘴太鴉 。
そして次の歌詞のところで完全に短調から長調に転調し、歌詞の意味に音楽的な効果がこれ以上ない素晴らしい形で交じり合い、感動を生み出します。(もちろん上手に演奏すれば)

鴉ちよ まばゆさにひるまず
やせた翼に 力をはらみ
高く飛べ 高く飛べ
ともに舞え


ともに舞えとは、白鳥とともにということ。
高田さんは現代の世の中では白鳥役だとか、鴉役だとかすぐに考えがちだがそんなことは考える必要もなく、今生きている場で精一杯生きて欲しいと願い作曲したようです。

練習最後にはなぜこんないい曲が絶版なんだーーと嘆く富澤先生でした  今回は風蓮湖のみの楽譜をカワイ出版に頼んで特注してました。

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ありがとうございます

コメント (2)
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