日本語教師ブラジル奮闘記

ブラジル生活裏話

平和ボケを修正して生活

2011年01月26日 13時19分13秒 | ブラジル事情

日本には3週間しかいなかったのだが、日本社会にどっぷり浸かっていた。だから、ブラジルに帰国してから、修正すべき重要な点がある。

 

それは平和ボケ、つまり、危機意識のなさである。

 

職場の同僚は、夏休みの間に奥さんの実家があるフロリアノポリスにバカンスに行っていたらしいのだが、自動車を海岸沿いの道に駐車しておいたら盗まれたそうだ。

 

彼の自動車は製造後10年以上も経った中古車であるが、保険を一銭もかけていないため、保険で代わりの自動車を買うこともできない。ただの盗られ損である。

 

彼は大の車好きで、もうそろそろワンランク上の車に買い換えようかと、毎日車のサイトを見ていたが、その計画は変更を余儀なくされた。可哀想過ぎて、掛ける言葉も見つからなかった。

 

また、僕の友達はサッカーの試合を観戦した帰りに、彼の友達と一緒にバス停でバスを待っていたら、警察官3人に取り囲まれ、銃を突きつけられつつ身分証明書の提示を求められたらしい。

 

彼は別にやましい物を持っていた訳でもないのに、警察の巡回パトロールの哀れな犠牲者となったのである。これで下手に動いたりしたら、警察官がビビって発泡することもありうる訳で、その場合は死ぬ可能性も十分ある。

 

警察としても相手から発泡される事もありうるので、命懸けでやっている仕事である。でも、ただの路上での尋問がこれだけ緊張感を伴う場面へと変貌してしまうのには信じられない。

 

何とも恐ろしい国である。

 

僕は日本から帰ってきて3週間ぶりにブラジルで自動車を運転したが、こちらのドライバーの運転マナーの悪いことと言ったらありゃしない。人を人とも思わずに、我先にという自分勝手な運転ぶりには開いた口が塞がらない。

 

しかし、僕はこの国を変えられないし、ブラジル人を変えることもできない。治安や運転マナーの悪いこの現実を受け入れ、それに適応するしかないのである。

 

日本にいた時は完全に脱ぎさっていた鎧兜をまたかぶり直し、緊張感を持ってまた生活し始めるしか方法がない。

 

日本で「そんな治安の悪い国にどうして住み続けているの」と聞かれて、全く答えられなかった。

 

一体どうしてこんな国に住んでいるのだろう?

 


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4 コメント

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Unknown (マキ)
2011-01-28 00:24:47
規則のために生きてるわけじゃない、という感じですかね。これが自分たちの世界である、と。
外国に出るとブラジル人もみんなよく規則を守る。だから、守れないわけじゃないんだ、とブラジル人自身が投書しているのを、昔見たことがあります。
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返答 (たけちん)
2011-01-28 03:18:14
ブラジル人が言っています。

自分達はアメリカと違って、ならず者たちが作った国家だって。

だから、同じ移民国家でもかなり違うのでしょう。

歴史的に見ても、民衆が戦争により独立を勝ち取ったアメリカとは違いますし。

いい加減な国なんです。

国旗にも書いてあります。

Ordem e Progressoと。
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Unknown (Leticia)
2011-01-28 04:28:57
確かにブラジル人はいい加減に暮らしています。

多分まじめすぎるとストレスがたまるから。。?

人生楽しんで生きましょう。

これがブラジル人の生き方。。。
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ご返答 (たけちん)
2011-01-28 07:08:32
いい加減には2つ意味があります。

また、適当も同じく2つ意味があります。

ブラジルに13年住んで、僕は少しブラジル人よりのいい加減さで生きられるようになってきました。

いい所は見習っていきたいです。、
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