先日、このブログ上で日本在住のブラジル人のブログを紹介した。
管理人のJさんはもう10年以上日本に住んでいるが、ブラジル人の視点から日本文化や最新の日本のニュースをポルトガル語でレポートしており、非常に興味深い。
僕は新聞上の記事や仕事上のレポート、翻訳の仕事の原文のポルトガル語の文章は読み慣れている。でも、ブラジルの小説などは全く読まないし、ブログなどで使われる日記調の記事を読むことは今まで全くなかった。
だから、彼が書く文章を読んでいると、本当にポルトガル語の勉強にもなる。
所々に添付されている翻訳を除けば、ブログの記事における文章スタイルは口語体で、俗語があちらこちらに散見され、時々ユーモアを入れながら書いている。
ポルトガル語のブログを書き始めて気付いた事だが、こういう口語体の文章を書くのは本当に難しい。僕にとってポルトガル語は外国語であるから、なるべく文法的に正しく、間違いをしないように書いてしまうからである。
わざと崩した書き方(文法的に間違っている訳ではない)というのは、非常に難しい。でも、是が非でもそれを習得したい。なぜなら、規範的な文章も崩した文章も、どちらも書けることが、その人の語学能力のキャパシティーの広さだと解釈しているからである。
語順をわざと逆にしたり、読点を多用して長文にしたり。
英語もそうだが、ポルトガル語の場合、関係詞を使うと、やたら長い文ができてしまう。言語学の文献なんか読んでいると、一文が5・6行あったりすることがざらで、下手すると10行くらいのもある。
その場合、どれが主語で、どれが述語かを判別するのが極めて難しくなる。ポルトガル語の場合、動詞・形容詞が主語の性数で活用するから、それをヒントに文の構造を解明していく訳だが、そういった文章を日本語にまともに訳そうとすると、訳が分からなくなる。
彼のブログから長文を抜粋してみよう。以下のような感じである。
まあ、この文章は言語学の文献ではないので、特に複雑ではないが、それでも日本で生まれ育った日本人が気軽に書けるような書き方ではない。でも、僕は憧れる。是非とも書けるようになりたい文章スタイルである。
僕もそうだが、人というのは文章の書き方においても癖があり、同じような表現を多用しがちである。でも、それでは読者は飽きてしまう。やはり書き方にも一工夫必要なのかなと思う。
とにかくポルトガル語の文章をたくさん読んで、「真似る」しかない。最初はどんどん真似して、徐々に自分の物として使えるようにする。
ポルトガル語を勉強されている方には、是非ポルトガル語のブログを読む事をお勧めしたい。
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