ゆきちゃん通信++tomiの日記++

自閉症の娘、由紀子の毎日と
母の生活を綴っています。

母の思い・・・「障害を受け止める時」

2010年03月30日 | tomiの日記
私はアメリカのサスペンスドラマが好きで
よくDVDを借りてきて見ます。

今日も寝る前に見ていたDVDに
自閉症の子どもと母親の物語があって・・・・

それを見ていたら、いろんな思いがこみ上げてきて
眠れなくなってしまいました。
今、夜中の1:30!

どうせ眠れないなら、その思いを書き留めておこうかと・・・
きっと長文になります。
忙しい方・・・読み飛ばしてください。


由紀子が自閉症と診断されたのは3歳の誕生日の直前でした。
今、17歳だから・・・14年前!
時間が過ぎるのは早いです。

その間に、私の由紀子への思いは刻々と変わっていきました。

最初の診断は「自閉傾向」

現在コミュニケーションに問題があるが、
成長して「自閉症」になるか
学習に問題があるLD(学習障害)になるか
徐々に問題が解消して普通の子どもに限りなく近くなるか
それは分からない・・・ということでした。

そして、これは発達障害と言って
育て方の問題ではなく、生まれた時からの障害だと・・・

それまで、由紀子の行動の問題点は
私の育て方が悪いと回りから言われていたので
自分のせいではないとホッとしたのが正直な気持ちでした。

そして、成長すれば徐々に普通に育っていくはず・・・
今から療育を受ければ大丈夫!
早く見つかってよかった・・・
そう思っていました。




でも、その翌年の検査の時には
ドクターは由紀子の現状を伝える時に
「自閉症」という言葉を使いました。


由紀子はもう自閉症と決まってしまったのか?


胸いっぱいに不安がこみ上げてきたのを覚えています。
そして、私はお決まりの質問をしました。

「自閉症」って・・・治るのでしょうか?

・・・多分、自閉症の子どもの親は、
一度はこの質問をすると思います。(笑)・・・



ドクターの返事はキッパリと

「治りません!」

まだ、自閉症についてよく知らなかった私は
このドクターの言葉がとても冷たくて意地悪に思えました。

ショックでした。



でも、今はあの頃のドクターの配慮を理解することが出来ます。

一番最初から「自閉症」という診断を下したら
ほとんどの母親は受け止めきれずに潰れてしまう

だから最初は「傾向」というあいまいさを残してくれたのでしょう・・・


でも、一年後にはしっかり障害を受け止めさせるために
あえてハッキリと現実を突きつけてきたのだと思います。


自閉症は治らない障害なのだ!!

これが、由紀子の障害を受け止める第一歩でした。



以前は、よく由紀子の祖父母にも
「いつかは良くなるんだろう?」
と、聞かれていました。

「自閉症は治らないんだって・・・」
と、私が答えるたびに、辛そうな顔をしていました。

孫が一生障害を抱えて生きていかなければならない。
そして、娘の私が苦労をする・・・
そう思って、不憫で仕方が無かったのだろうと思います。

私たち家族だけでなく、
由紀子を愛おしいと思う人たち全員が
この第一歩を踏み出すのに
とても辛い思いをしました。



もう2:30になりました。
そろそろ寝なければ・・・
明日は性教育で長崎です。

このお話しはまだ続きます。

=END=
コメント
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