星に意識があるとする考えは、神道と仏教に共通しております。
それは万物に神が宿るとする思想で、「物」とはすべて「星」由来のモノです。
「what on earth…」というのはナウシカの爺達がよく使う感嘆詞ですが、彼等は神に語りかける様に地球と会話します。
シバジーもそうした「星」との共感力に優れた人物で、自分は「セイの流転」の一分に過ぎないと悟っておりました。
シバジーはヒマラヤと一体に成るコトでシバ神となり、彼の伝説はトゥルクによって謳われます。
これがこの時代の「地球の意識」の中で一番美しい詩で、その歌声は鳥の声を自在に操るかのようでした。
ここで章立てをハッキリさせますと、第一部の最終章「逝」の次に、第八章「声」と続きます。
第一部の最終章は毎回趣向を凝らして来たつもりで、「シンの物語」では長崎浦神で昇天する子等に密着し、「シュウシャン」では大躍進政策の破綻を描きました。
この「セイの物語」では思いっきりプリミティブ(原始的)な愛の物語を描こうと思い、シバジーとトゥルクの愛が、始めて地球にセイなる意識を与えます。