それは以前に、核ミサイル誘導プログラ厶を自前で作り上げたビジェイ君で、彼はアレクサンダー軍の血を引くSFF(インドの特殊部隊)の若手ホープとします。
そんなビジェイ君はまだ21歳だったので、SFFリーダーのターシャは彼を生き残らせたいと「戦いの女神カーリー」に頼みます。
カーリーことリタ-メイは、ボンベイのスラムからSFF(スペシャル-フロンティア-フォース)に拾い上げられた恩義があり、メイは「スラムの星」として地元に凱旋して、孤児院と合気道場を建てられました。
その両方にターシャとビジェイは参加してくれて、リタとターシャは部下と上官の関係を超えた家族的な絆を結びます。
ビジェイも孤児院では善きボランティアとして、道場では熱心なカーリーの弟子として修行に励み、リタは彼の中に特別な神格を認めていました。
それはクリシュナの神格で、この「旅する美男子の神」は、かつてブッタやキリストを演じたコトもあるとされています。
ビートルズがインドで傾倒したのもクリシュナ信仰で、ショージ-ハリスンは「全ての人格神はみんなクリシュナだった」と語っています。
そんな人気の神様は戦いを肯定する神でもあり、「バガヴァッド・ギーター」でアルジュナを戦争へ導く問答は有名です。
しかしこのギーター(神の詩)に於ける戦いは象徴的なモノで、それに勝つコトは「大いなる静寂」へ至る方法とされています。
希代の戦略家であるビジェイを生き残らせるのには、彼に「チベット戦記」を書いて貰う目的もあり、若々しいクリシュナの文章は多くの若者たちの心を捕らえます。
そんな「革命の申し子」を包囲殲滅戦から救い出すコトがリタメイのミッションとなり、それについては次回に物語ろうと思います。