今回は予告どおり「オートファジー」について論じます。
これは簡単に言えば「細胞での栄養の消化と代謝」で、これを抜きにして「セラヴィ(これが命さ)」を語るコトはできません。
「働かざるもの食うべからず」という格言は有名ですが、我々の細胞はみんな働き者なので食べる資格があります。
しかし細胞も年を取ると食欲が衰え、エネルギー不足で新陳代謝が滞り、これが老化の直接的な原因となります。
オートファジーには細胞特有の消化機能もあり、それは体内で要らなくなったタンパク質をリサイクルする機能です。
これが活発化すれば僅かなタンパク質で生きられる様になり、飢餓状態に時々身を置くコトがその秘訣のようです。
また、ミトコンドリアが作るATPによって細胞は活動しているので、ミトコンドリアを若返らせればオートファジーも活発化して細胞は若返ります。
それには葉緑素の成分である「5-ALA」をオートファジーするコトが特に有効で、この「原始のアミノ酸」はそのままヘムになってミトコンドリアのエネルギー代謝を高めます。
ATPが減ってオートファジーが衰えると、私達はいくら食べても細胞に栄養を届けるコトが出来なくなり、行き場を失った栄養はかえって悪さをする様になります。
なのでオートファジーは全ての細胞にとって1番大事な「働き」と言え、生物界では概ね「食べるコト」が「働くコト」の全てです。
人間だけが他に「遊ぶコト」を覚え、それが文化や芸術や社会を創り出して来ましたが、「食べるコト」に関しては些か商業主義に走りすぎた観があり、これは便利さと引き換えに「食」の良さを犠牲にして来ました。
それは端的に言えば化学肥料と農薬による農業体系の確立で、これにより農業は機械化されて「働くコト」は格段に楽になりましたが、その分「食べるコト」の価値は下がってしまいました。
しかし農業の未来にも明るい兆しが見え初めており、それは日本でも「有機農産物の流通を10%代に高める」というSDGs目標が立てられて、この分野では欧米にだいぶ遅れを取っていますが、それは日本のEM技術が欧米で普及しているコトに依ります。
未来の有機農業は古い時代遅れなモノではなく、最先端の微生物技術による効率的で環境を改善するモノとなり、「食べるコトと働くコト」の価値を高めてくれて、人類みんなのオートファジーも高めてくれます。