「教養小説」というのは主人公が社会で揉まれて成長して行くジャンルで、この「修行時代」では恋愛も成長には欠かせないモノと描かれています。
しかし、ヴィルヘルム君は恋愛に関してはだいぶ身勝手なタチで、その浮気性は最後まで治らないので、女性読者からは辛辣なレビューが寄せられています。
まあゲーテは、あえて欠点のあるキャラクターを描いてる節があり、完璧な主人公では劇的な成長は描けないので仕方ないかと思います。
他のアマゾン-レビューでは、「スノビッシュ(貴族的)で退屈だ」と言うのもあり、確かに長過ぎるのでわたしも全部は読んでいませんが、このレビューアーは「へルマンとドロテーア」が短くて良いと評しているので、斜里の図書館で2〜3時間かけて読破しました。
こうした男女の名前をタイトルにした物語はストレートで好感が持てますが、日本文学では見たコトがないので、知っている方は教えて下さい。
少女漫画やライトノベルでは有りそうですが、「ロミオとジュリエット」に匹敵する恋愛物語が日本で生まれないのは、少し寂しい気がします。
「へルマンとドロテーア」はやはり共に恋愛には奥手ですが、最後にはみんなの前で堂々と互いの愛を発表して祝福されます。
こうした物語が劇的は成るには、二人が「修行時代」を経て成長して来なければならず、愛新覚羅傑に於いてもこうした劇的な恋愛を描きたく思います。
傑(ジェ)の相手としては、北朝鮮からの亡命者を匿うシェルターを運営する朝鮮族女性が相応しいかと思い、共に「巨大な悪」と闘う絆によって結ばれるとします。
彼女にも名前を付ける必要があり、わたしは朝鮮名をあまり知らないので適当に李知花とします。(この名前の娘と昔ネパールで会ったコトがある)
前向きが長くなったので、この二人の「修行時代」についてはまた次回に物語らせて貰います。