真の動物福祉牧場を目指して

天使たちの活躍

 今回はかなり微妙なテーマについて語りますので、まずはこのコラムを参照して頂きたく思います。

コラム・寄稿「男女比が崩れた中国では本当に女性は「選び放題」なのか?―中国北京市の婚姻登録業務データからわかった結婚の実態―」

「Special Report」では研究員の方々の書き下ろしレポートやRIETIの研究活動に関連する編集部オリジナルのインタビュー記事などをご紹介しています。

 ここでは男女比が18%も崩れているとされ、それは統計的に5000万人もの女子が「闇っ子」にされたコトを示しています。

 その多くは過酷な運命に耐えられず若くして生涯を閉じましたが、「ルーガのエクソダス(長征)」では彼女等に救いの道が開かれ、300万人もがその「スロー・トレイン」に乗っかったとしました。

 ここでもう一度、中国の結婚問題についてのコラムに言及しますと、そこで問題にされているのは「男女比の崩れ」だけでなく、一人っ子世代に特有のプレッシャーも結婚に対する壁を作っているとされます。

 一人っ子世代は両親も一人っ子なので、その両祖父母からの期待も一身に受けて育てられます。
 それは往々にして「小皇帝」と呼ばれる程の甘やかされ方で、ワガママに育った一人っ子達は恋愛でも妥協や我慢をせず、それが結婚を難しくしているとされます。

 もう1つ問題とされているは、中国では日本よりも女性の社会進出が進んでおり、キャリア的に男女がほぼ同等とされている点です。
 これには賛否両論ありますが、経済的に自立した女性が結婚から遠ざかるのは万国共通です。

 そのタメ、中国では社会の少子高齢化が世界一のペースで進んでおり、近未来には危機的な少子高齢社会になると予測されます。
 それは独身の一人っ子が両親とその祖父母を介護しなければならない未来で、そんなコトは現実的に不可能なので、高齢者は姥捨山のような老人ホームに押し込められるコトでしょう。

 「Sun」の物語では、そんな老人ホームで「闇っ子女子」達が住み込みのボランティアとして活躍するとしましたが、彼女達の多くは子供の頃から金持ちの家で老人介護をやらされて来たので、若くしてその道のプロになっているとします。

 彼女達は夜通し高齢者の下の世話をするコトも全く苦にせず、お年寄りとの会話のコツもしっかり掴んでいて、無給でも寝食が与えられるだけで感謝して働きます。

 そんな献身的な「闇っ子女子」を、一般の女性職員達は始め理解できず煙たがります。
 しかし高齢者達はすぐに「闇っ子女子」を天使と崇めるようになり、それには女子が作った特製のチョコレート(ハシシ)ケーキも大きく作用しました。

 収容人数の多い老人ホームではほぼ毎日誕生日パーティーが開かれ、そのたびに天使は特大の特製ケーキを作ってみんなに振る舞います。
 これはマンネリな倦怠感の漂うホームを、斬新な「時の干渉を受けない世界」へと変える作用があり、そこではみんな最近の苦しみや悲しみを忘れ去って、希望に満ちていた昔の自分を取り戻します。

 そうしてホームはじょじょに明るくなって行き、一般女性職員達も働き甲斐を持てて天使に心から感謝します。
 ホームの人達は天使にずっとここに居て欲しいと望みますが、「長征」はスローながらじょじょに進んで行くので、天使もいつかその後を追って旅立ちます。
 
 その時は、車椅子の老人まで天使の後を追って「長征」に数日間加わり、中にはホームで生ぬるい死を迎えるよりも、ピリピリした旅の途上で死にたいと望んで、革命に参戦する老人達も現れました。
 
 
 
 

 

 

 

 

 
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