前々回で「シントロピーの三位一体」に触れた時、そこでSynbiosis(共生)、Synthesis(合成)を持ってきたのは定石ですが、Synergy(共鳴)としたのは変わり手なので補足します。
ウィキペディアでシナジーは相乗効果と訳されており、これは生化学的な相乗効果から社会経済的なそれにまで適用されます。
これは例えば、選挙で与党が過半数割れしたタメに株価指数が下がった、と言った効果で、単純に「共鳴」と呼んでもよいかと思います。
生物もこうした Synergy によって生命を保っており、ずいぶん前の処女作「Synの物語」に挿入した「シナジーについて」では、脳細胞にとって最も重要な栄養素であるリゾ(低分子)レシチンが、如何に脳を活性化させ若返らせるかを生化学反応のカスケード(相乗作用)として紹介しました。
Synergy は「エントロピーの法則」によってバラバラになって行く Energy をつなぎ合わせる力で、「シントロピーの法則」のカギと言えます。
シントロピーは宇宙の意志とも言えるので、生命が進化して行くコトも神の意志と捉えられます。
この意志は明らかに、社会や経済が進化して行くコトを望んでいるので、それを描くコトが近未来の物語「Sun」では求められます。
今回は物語世界には入りませんが、現実世界はますます混迷の度合いを深めている感があるので、現実と物語の間でもシナジー(共鳴)が強まって来ています。