それは当然で、彼は代々満洲を統べる一族の末裔なので満洲国を再建する野望を持ち、コネで軍隊に潜り込んで満洲派のリーダーとなりました。
こうした「分離独立派」は中国には他にも存在し、ウイグルやチベットは勿論のコト、香港や内モンゴルもまだその志を失っておらず、台湾は実際に「分離独立」を保持しています。
こうした分離独立派と東北軍の満洲派は連携しており、「五族協和」の王道楽土を本気で目指しています。
この五族は人口順では「漢、満、蒙、朝、ロ」となり、清朝の頃まで満洲には漢族が住めなかったのに、今では完全に漢族が東北地方を牛耳っています。
その漢族の党は、歴史を闇に葬ったり捏造したりして、満洲国など存在しなかったかの如く人民を洗脳していますが、やはりそこは代々満洲族が暮らして来た土地であり、彼等は自分達の歴史を大事に記録して後世に遺しました。
ここで「愛新覚羅の血脈」に話を移しますと、それは50万人が餓死した「長春包囲戦」で途絶えたとされていますが、「Shu-Shanの物語」では少年の愛新覚羅仁が生き延びたとしました。
仁は兄の傑を食べるコトで生き延びれたので、東チベット優樹(ユーシュー)国の王となった仁は、一人息子の名を傑(ジェ)として兄のような強い男になれと願いました。
優樹国は魔王-曹希聖を参謀に迎えたコトで、中国共産党軍による侵略を5年間も
跳ね返しますが、最期は戦略核ミサイルで鉄壁の要塞が破られます。
その時、まだ赤ん坊の傑は母親のケチャと一緒に要塞に居ましたが、核ミサイルを警戒した最深部のシェルターに居たので助かります。
仁も助かりますが他の戦士達は全滅し、彼は妻と子を逃がすタメに一人残って闘い果てます。(詳細は「閃(しゃん)」章にて)
その後ケチャは、僅かに残った戦士達を引き連れて優樹国を取り囲んだ包囲網を突破し、チベット各地で転戦を続けながら傑を育て上げました。
ここまで書いて来て、ふと年数を計算してみたら、この子供の傑は2060年だと90歳以上になってしまうので、一軍の将とするのはちょっと無理があるコトに気付きました。
そのタメ「Sunの物語」の愛新覚羅傑は、父親の名前を引き継いだコトとします。
とにかくこうした激流の中で「愛新覚羅の血脈」は生き延びたとし、傑は満洲族のリーダーとして担ぎ上げられ、祖国を取り戻す戦いを指揮します。