この2つの宗派の共通点は、お祈りの言葉がテンプレートで出来上がっており、それを皆で唱和する形式なので気持ちが1つになる点です。
テンプレートの祈りとは、原始キリスト教では「聖フランシスコの祈り」であり、法華宗では「南無妙法蓮華経」であってこれは日本とチベットで発音は違いますが、同じ意味の祈りが向こうでも1番人気です。(オムマニペメフム)
祈りの言葉は普遍性が在るべきで、キリスト教では普通の言葉で祈るので長くなってしまいますが、具体的で伝わり易い利点があります。
仏教ではマントラ(真言)を使って短く、それでいて深くて広い意味の祈りを実現していますが、抽象的で伝わりずらいのが難点です。
聖フランシスの祈りは「私を平和の器にして下さい」から始まりこうした箴言が10程連なります。
一方、南無妙法蓮華経は7文字なので太鼓は7回打ち、最初の南無は一拍で二回打ち、全体は6拍で10~20秒(一息)を、代わり番こに大人数で唱える方式が出来上がっています。
どういう訳か子僧(初心者)には7文字の意味を教えずに、ただ唱えさせて自分で考えさせる式たりがあるので、ここでは敢えて解説しませんが、直訳すると May all sacred life bloom as Lotas with mother earth みたいな感じの祈りです。
こうした純粋な祈りに収斂された教えは、複雑な教義などが無い分現実の方に力を集中させてくれます。
さて、現実に天国を地上(浦上)に作るという物語に持って行くのですが、それにはみんなの心が1つになる事も重要ですが、技術的な面も当然大事になります。
この物語ではここでトゥルクに活躍して貰おうと考えており、彼女に微生物群の共生のカギを発見させようと思います。
元々チベットのような過酷な自然環境の中で農業を営むには土壌生態系を優れたものにする必要があり、その秘訣を掴んでいた彼女は日本の豊かな土壌生態系に感動して研究を深め、その共生のレベルを更に高める技、即ち合成系と発酵系と浄菌系の三位一体の土作り (詳しくは「地球を救う大変革」)を広めます。
こうした学校でEMと有機農業を教えるカルキュラムは、タイとブータンと沖縄で実践されており、子ども達に大きな希望を教えております。(「EMを学び、教える」)
お清の学校は嫁の活躍により大きく発展し、子ども達を通してEMはみなの農地に撒かれ、浦上の人々は祝福された土から食物を頂き健康になります。
こうした天国を作るのは、後に破壊される時の喪失感を大きくする為ではなく、その破壊に屈しない強さを描く為であります。