ママの偏差値

ほぼ猫ブログです♪

幼稚園ママの憂鬱

2009-12-09 22:36:45 | ひとりごと時々老後のお話
その日、私は映画の話がしたかったのです。

誰々ちゃんと誰々ちゃんがどうしたとか
あの先生がこう言ったとか

昨日の残り物を
今日、どうやって食べるかとか

今晩のおかずはどうするだとか

そんないつもの会話ではなく

私は新作の映画の話がしたかったのです。


☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*


キノ子がまだ幼稚園生だった頃

私もよく、送迎の時に
幼稚園の門の前で
他のママたちと一緒に
少しの時間おしゃべりをしていました。

園ママの井戸端会議です。

そこは貴重な
情報交換の場&
ママ同士が仲良くやっていくための
大切な社交場だったので
私も時間がある時は
しっかり参加していました。

話題はほとんど
子どもの話と晩ご飯の話。

決してそれが嫌だった訳ではなく
普通に楽しくおしゃべりしていました。


でも、ある日
ふと、たまには子どもや晩ご飯の話ではなく

【普通の会話】というか・・・
いや・・・
ある意味、その時には
【違う世界の会話】を
当たり前のようにしてみたかったのです。

私は
いつものお迎えの時間、

『気になる新作映画』の話を切り出しました。


「ねぇ、最近映画って何か観た?
 ポケモンとかじゃなくて。
 私、気になる映画があるんだけど・・・」

すると、一瞬
その場の空気が止まりました。


あれっ?
私、何かおかしい事言った・・・?


妙に長く感じられた間・・・


その後、A君ママが

「うちの今晩のおかずは
 たこの酢みそ和えにしようかと思うんだけど。」

と話題を切り返しました。

「おいしいよねー。うちのパパも大好き☆」


私はその時、
「ああ、そうなんだ・・・」と
何か落胆にも似た
悟りを開きました。


☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*


今思えば
ある種、独特の時間
独特の世界に身を置いていたような気がします。

それが悪いとか
嫌だとか言うんじゃないんですよ。

ただ、たまには別のものも見たかったし
感じたかったし
話したかったかなぁ・・・って
いつも思っていました。

でも今となっては
それも貴重な体験でした。

子どもは一生小さいわけではないし
成長と共に
親の景色も変わってきます。

手が放れると
ママだけじゃなく
また「一人の自分」としての時間が
流れ始めます。


今日、仕事から帰って来て
実家にいる妊婦の妹と話していたら
幼稚園ママの頃の事を思い出しました。


楽しく
そして
悩みもいっぱいあったあの時間。


・・・でもね

しつこいようだけど

やっぱり私はあの時、映画の話をしたかったのです。



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