論語を現代語訳してみました。
公冶長 第五
《原文》
子曰、臧文仲居蔡、山節藻梲。何如其知也。
《翻訳》
子 曰〔のたま〕わく、臧文仲〔ぞうぶんちゅう〕 蔡〔さい〕を居〔お〕き、節〔せつ〕を山にし梲〔せつ〕に藻〔もか〕きす。何如〔いかん〕ぞ其〔そ〕れ知〔ち〕ならん。
子 曰〔のたま〕わく、臧文仲〔ぞうぶんちゅう〕 蔡〔さい〕を居〔お〕き、節〔せつ〕を山にし梲〔せつ〕に藻〔もか〕きす。何如〔いかん〕ぞ其〔そ〕れ知〔ち〕ならん。
《現代語訳》
孔先生は、かつて魯〔ろ〕の国の大夫〔たいふ〕であった臧文仲について、次のようにきびしく論じられました。
臧文仲。彼〔か〕の者は、一族の宗廟〔そうびょう〕に蔡亀〔さいき〕を備〔そな〕え、宗廟の節は山の形に彫り、梲には藻の形を描きよったのじゃよ。
これら礼式を天子〔てんし〕でもないものが行なうことは極めて僭越〔せんえつ〕非礼〔ひれい〕な振る舞いとしかいえず、どうして彼の者を分別〔ふんべつ〕のある人物といえようぞ、と。
臧文仲
〈つづく〉
《雑感コーナー》 以上、ご覧いただき有難う御座います。
臧文仲さん。ボロクソいわれてますな(笑)
けれども、やっぱり天子さまの真似をするというのは、少しやり過ぎとちゃいますかな?
※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考