論語を現代語訳してみました。
述而 第七
《原文》
子曰、三人行、必有我師焉。擇其善者、而從之。其不善者、而改之。
《翻訳》
子 曰〔のたま〕わく、三人〔さんにん〕 行〔ゆ〕けば、必〔かなら〕ず我〔わ〕が師〔し〕 有〔あ〕り。其〔そ〕の善〔ぜん〕なる者〔もの〕を択〔えら〕びて、之〔これ〕に従〔したが〕い、其の不善〔ふぜん〕なる者は、之を改〔あらた〕む。
《現代語訳》
孔先生は、次のように仰られました。
"志しを同じ" とする者三人が集い行えば、必ずやその三人のうち一人はわが師となるであろう。
そして、師とする者の善行をみては学び〈感謝する〉、その不善をみては学ぶ〈反省する〉、と。
《雑感コーナー》 以上、ご覧いただき有難う御座います。
この語句の意味するところは、ひとり独学で学ぶことの "危険性" を孔子は述べているとも思え、こうした観点でもって古典を学ぶことは、常に「傲慢(驕り高ぶらない)になってはならない」とする孔子からの警告ともいえます。
ですから、自分に都合のよいものばかりを観るのではなく、不都合となるものもしっかりと観れるような精神を養わなければならないのだと思います。(道徳心の向上)
※ 関連ブログ 三人行えば必ず我が師有り
※ 孔先生とは、孔子のことで、名は孔丘〔こうきゅう〕といい、子は、先生という意味
※ 原文・翻訳の出典は、加地伸行大阪大学名誉教授の『論語 増補版 全訳註』より
※ 現代語訳は、同出典本と伊與田學先生の『論語 一日一言』を主として参考