[恋歌]を読んだ。
正直最初は直木賞をとったぐらいだから、読みやすくて、恋した人が死んじゃうぐらいなのかなと思い読みはじめたら。
序盤は予測通りの、恋貫く若い娘の話だが、読み進めるうちに読むのが辛くなるような描写による、幕末の表にはなっていなかった奥さん、子供達の獄中での話が展開。終盤には、水戸藩の内紛からくる人の繋がりによる憎悪、愛の話になる。
表向きに人が出す行動の裏には、人には見せない悲しみや辛さがあるのもわかる。
そして、幕末に慶喜以外の人間が表舞台に登場しないのは、こんなにも凄まじい内輪揉めがあったのだからだとは初めてしりました。