ＤＮＡ

沖縄はいつも大切なことを教えてくれる。
私のルーツはここだといつも思う。


１週間の滞在。
観光らしい観光はせず、おじいやおばあの手伝いをする。
ただそれだけ。

そうだ、私がやりたかったことはこれだったんだ。

――なぜあなたは介護職になりたいと思ったの？
――誰の命を守りたくて、看護学校に進学したの？
――誰のために自分の命を大切にしたいて思ったの？

うちなーんちゅのＤＮＡが問いかけてくる。

答えなんて最初から出ていたんだ。

もう一度、挑戦したい。
もう一度、生きたい。
それがどんな道だとしても、もう一度、生きたい。



今の状況を叔父や叔母に相談した。
いろんな答えがかえってきた。
そのひとつひとつをかみしめた。
がんばったんだよ。
だから前を向いていいんだよ。
君はまだ若い。
諦めるのはまだ早い。
たとえどんな道を歩もうとみんな応援してくれるから。
ありがとうございます、と。


海をみて
空を眺めて
波の音を聴いて

ふと気付く。


私の人生って私のものでいいんだよね？
過去にも未来にもとらわれなくていいんだよね？


沖縄では現在を生きられる。
何に縛られることもない。

生暖かい沖縄の冬の風を思い出す。
みんなの笑顔を思い出す。


前を向いて、歩いていこう。