2015.10.21(水)大東岳に登った様子の続きです。
「弥吉ころばし」という急坂を下り、美しい紅葉に感嘆し、北石橋の不思議な造形に驚き、清冽な水の流れに深山幽谷のおごそかな美を感じて、長い帰路をたどってきました。
この山の魅力の奥深さをしっかりと教えられた一日でした。
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「弥吉ころばし」を過ぎると、ブナの倒木が道を遮っていた。
さらに下ると、美しい樹林帯になる。
船形山のブナのように巨木になってはいないが、まさに林立するその光景は、この山の豊かさを示しているように思えた。
樋(とよ)ノ沢避難小屋は、鮮やかな紅葉に包まれていた。
ここで、今朝登山口にあった車の方と出逢った。
裏コースの紅葉を楽しみに来たとのことだった。
またこの日、表コースから山頂を回ったのは、私だけだったろうとも教えてくれた。
(樋ノ沢避難小屋)
いやア~、なんともきれいなこと!!
北石橋分岐から沢に降りると、これまた絶景、絶景!!
余計なことなど考えもせず、もうただボーッと眺めていたくなる・・・。
分岐から北石橋までは1kmと標識にはあった。
ここまで歩いてきた自分にとって、これがけっこう長く感じる。
下りてきたのにまた上りか~?
(つかまるもののないやや危険な道。下に倒木があるが、滑落すれば沢に転落する可能性もある。)
(下りてきた大東岳山頂を仰ぎ見る。)
しかし、道すがらの楽しみというのもある。
(ギョッとさせられる木)
(姥楢)
(北石橋に向かってここを下りてきた。)
材木沢 北石橋は、その名のとおり、大きな岩のアーチをくぐって沢水が流れ下っている。
これは一見の価値大。
来て良かったとつくづく実感した。
(北石橋)
さきほどの分岐まで戻り、大行沢おおなめさわに沿って道を下る。
午後の陽射しで裏磐司うらばんじの柱状節理が、やや平面化して見える。
(裏磐司岩)
(滑り落ちてきたら大変と思わせる岩塊の下を行く。)
雨滝。
滝なのに落下する水の流れが見えない。
まさに雨が降るように、見上げる岩壁と表土の間からしたたり落ちてくる。
(雨滝)
白滝の標識があったので、奥に入ってみた。
(訪れる人が多くないのか道は不明瞭。)
しかし、ここに来るまでにかなり時間を費やしていたので、ゆとりがなくなってしまった。
なので、滝そのものを見ないまま途中で戻ることにした。
(白滝への途中にある小さな滝も美しい。)
沢登りを含め、さすがは多くの登山者を引き付けてやまない山だと思いつつ、後はただ登山口を目指してひたすら歩く。
とても充実感に満ちた山歩きになった。
※その1は ⇒ こちら
※歩いたコース
北石橋はそうしたものの一つかもしれません。
自然の作る造形美は人間のあざとさを遥かに凌駕しているのでしょう。
そろそろ里山シーズン。
どこかでお目にかかれると良いですね。
山では、立木、草花、岩石、水や雲の流れ、山容などどれをとっても感動しますよね~。特異な石橋や岩峰(塔)等を前にすると、それが一層増します。
こちらこそ、きっとお逢いできる筈と心待ちにしています。