大東岳に登ってきた。
表コース→裏コース(途中、北石橋きたしゃっきょうへ)はけっこう長い距離だったが、終盤となった紅葉を楽しむことができた。
平日だったことから、表コース登山口から山頂を経由し、樋ノ沢避難小屋までの間は、誰とも出逢わなかった。
北石橋往復でも自分一人。
五合目を過ぎた付近で下を向いて歩いているとき、脇の木の上でサルがこちらを見ているのに気が付き、ドキッとした。
彼(彼女?)も一人で、日向ぼっこをしているようだった。
大東岳 だいとうだけ 1365.8m 東北百名山
*
トロイデ型火山で台形状の特徴のある山容を持つこの山は、ドスンと坐したその風格になるほど二口山塊の盟主と見る者をして思わせる。
登山口まで我が家から車で1時間ほどの距離にある身近な山なのだが、これまで一度も登ってはいなかった。
その理由は、樹林帯を歩く距離・時間がかなり長く、山頂付近に達するまでは眺望も期待できないということ。
それに、だいぶ前になるが、職場の後輩から「この山に登れるなら、他のほとんどの山は大丈夫。」とも言われ、私にとってハードルの高い山と思えていた。
とはいえ、このまま登らずに過ごすのは悔やまれる。
紅葉は終盤。
天気もいい。
平日なので、あまり登山者も多くないはず。
そんなことを思って、行ってみることにした。
*
登山口の駐車場には、車1台が止まっていただけ。
それを横目にスタート。
朝露でササや草は濡れていたが気になるほどのものではない。
まだ緑色の濃い樹林帯や苔むした岩などを眺めながら、ゆっくりペースで歩いた。
(立石沢)
五合目付近に来て植層が大きく変わり、紅葉や黄葉が鮮やかさを増すと、つい「そう、これこれ!!」と独り言が出てくる。
誰も来る気配がないので、標識を眺めながら地図とGPSを取り出してノンビリと休憩。
(五合目)
歩き出してすぐのことだった。
”何かいる?!”
立ち止まって見上げたら、サルがジッとこちらを伺っている。
その顔の表情は穏やか。
暖かい陽射しを受けて毛はフワフワとしている。
こちらを脅したり襲ってくる様子もない。
辺りに他のサルはいないようだ。
カメラを向けたらゆっくりと木から下りて右手の斜面の方に移動していった。
(標高点付近に来て山頂が見えるようになった。)
「鼻こすり」はどれほどの急斜面かと思っていたらさほどのものではなかった。
わが鼻はもともと低いので、当然に擦る心配などないのだが・・・。
九合目を過ぎてホッと一息。
山頂に出た。
誰もいない。
すぐに祠のあることに気づき、ここまで無事の御礼と下山の安全祈願をさせていただいた。
眺望は全方位。
もう少し早い時期に来ていたなら、眼下の山々の美しい紅葉を楽しむことができただろうに・・・。
(北泉ヶ岳と泉ヶ岳)
(船形山)
(中央後方は栗駒山)
(柴倉山など)
(手前左は南面白山、右は面白山。それらの後方は月山と葉山。)
(鳥海山は霞んでよく見えないが・・・。)
(中央は甲岩、右は小東岳。そのはるか彼方は朝日連峰。)
(蔵王熊野岳、仙台神室、山形神室)
カップ麺とミックスサンドのいつもながらの昼食。
誰もいないことを幸いに、山々を眺めながら1時間ちかくノンビリと過ごした。
緩やかな傾斜の道を下って「弥吉ころばし」に向かう。
(山頂から下りてきた。)
(不忘山、屏風岳、熊野岳の蔵王連峰と仙台神室、山形神室などを遠望。)
(下った「弥吉ころばし」)
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