日本ダービーを観戦しに昨日26日東京競馬場へ行ってきました。会社の後輩が朝7時20分の開門の時にメインスタンドに走ってくれたのですが、席を確保することはできませんでした。朝から大混雑だったので、4R後に解放される障害コースでの観戦となりました。竹柵障害の手前にブルーシートを敷いて一杯やりながらダービーを待ちました。
3歳のサラブレッドの頂点を競う大一番は、1番人気のキズナが後方から直線一気に差し切り優勝。鞍上の武豊ジョッキーは、史上最多のダービー5勝目をとなりました。2着は半馬身差でエピファネイア、3着はアポロソニック。2番人気だった皐月賞馬ロゴタイプは、5着に終わりました。
大歓声に包まれたラスト400メートル、武豊ジョッキーは後方で待機していたキズナを内から外へだし、前を行く2頭がふらつき、その真ん中の進路が一瞬ふさがりかけましたが、「あそこは引けないところ。馬もしっかりと応えてくれた」と。“Vロード”を自らこじ開けると、弾むようなフットワークで一気に加速しました。完全に抜け出していたエピファネイアをゴール前で測ったように差し切りました。
誰もがこの瞬間を待っていたとおもいます、前人未到のダービー5勝目。ゴール板を過ぎ、左手を上げ、右手でグッとガッツポーズを作ると、13万人を超す大観衆からの「ユタカ・コール」が府中の杜を揺らしました。武豊ジョッキーは2010年3月の毎日杯で落馬し、左鎖骨、腰椎横突起骨折などの重傷を負ってから、それまで年間100勝以上が当たり前だった勝ち星が伸び悩んでいました(豊は下手だという人が多いのですが…)。そんな時に巡り合ったのが、かつて主戦を務めたディープインパクトを父に持つキズナ。復興の思いを託され、命名された牡馬に初めて騎乗した昨年末から、一戦ごとにそのDNAが色濃くなっていることを感じていたようです。「ディープの子供でまたダービーを勝てたことが良かった。格別です」。姉は自身の手綱でG1・2勝(98年桜花賞、秋華賞)を挙げたファレノプシス。二重の縁を持つ血統馬で、史上初の同じ騎手による親子制覇を決めました。
秋は凱旋門賞・仏G1(10月6日、ロンシャン競馬場)へ向かうことが決定したようです。はね返された世界最高峰のステージについて、武豊ジョッキーは「ディープが引退する時に、ぜひ子供で出たいと思っていた。彼を世界NO1にしたい」とかたっています。日本馬初の偉業となる8年越しの悲願たっせいにむけて、多くの絆が紡ぐ夢物語は、これからクライマックスを迎えることになるでしょう。
【凱旋門賞でのオルフェーブルとの対決が楽しみです。おめでとうございました。】