特定非営利活動法人 被災者応援 愛知ボランティアセンター 公式ブログ

2011年3月17日設立。孤児遺児応援活動、被災地ボランティア活動等、現在進行形で被災者応援活動を行っています。

愛知ボラセンの活動予定⇩(更新日:2024.5.3)

令和6年能登地震 被災者応援ボランティアバス
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NPO法人被災者応援愛知ボランティアセンターは、観光庁からの「観観産第174号(平成29年7月28日)災害時のボランティアツアー実施に係る旅行業法上の取扱いについて(通知)」に基づき、被災地ボランティア活動を実施いたします。

災害時のボランティアツアー実施に係る通知の適用対象となる地域について


■今後のボランティアバス活動予定
第10回 5月25日(土) ≫ 26日(日)
※現地との兼ね合い、また定員数に満たない場合などで変更になることもあります。

モバリカミー(いってきます) キナタルカン~総勢11人でキナタルカン島応急仮設教室建設ボランティア

2014年09月15日 14時56分06秒 | [平成25年(2013年)台風第30号]フィリピン・キナカルタン島ボランティア

代表の久田です。8月13日(火)~18日(月)5泊6日の日程で、愛知ボランティアセンターが応援をしているフィリピン・セブ州サンタフェ町キナタルカン島で、第2回キナタルカン島ボランティアを実施しました。今回の目的は昨秋台風30号で校舎が全壊したハグダン小学校とラングブ小学校に2棟目の応急仮設教室を建てる仕事の一部を担うことでした。キナタルカン島では今年3月から4月に前述の2校とともに校舎半壊のキナタルカン小学校とキナタルカン高校の合計4校にそれぞれ1棟ずつの応急仮設教室を愛知ボラセンが費用を負担して建築しました。それに続く応援活動です。

(愛知ボラセンが建てたキナタルカン高校の応急仮設教室)

参加メンバーは私を含めて11人。男性8人、女性3人、70歳代2人、60歳代1人、50歳代4人、40歳代1人、30歳代2人、20歳代2人と各年代からですが、平均年齢は50歳代と少し高めのシニアボランティア的な構成でした。ご夫婦1組、ご姉弟1組、第1回キナタルカン島ボランティア(2014年2月)から引き続き参加された方がお2人。また、8人の方が十八成ボランティアに参加されたことのある方です。

中部国際空港を出て52時間後にようやくキナタルカン島に到着!
1日目は中部国際空港からフィリピン航空でマニラ国際空港へ、さらにフィリピン国内線に乗り換え、セブ国際空港に到着。愛知ボラセン・キナタルカン島担当スタッフのルー・テネロさんが空港で私たち一行を出迎え、空港近くのホテルに宿泊。

2日目は空港からセブ島北部にあるハグナヤ港までチャーターしたワゴン車で約3時間のドライブですが、途中で、キナタルカン島での自炊に備えて買い出しをしたり、昼食を食べたりして、ホテルからハグナヤ港までの所要時間は約5時間。ハグナヤ港からフェリー(船の名前は「第3おおしま丸」かつて伊豆大島で活躍した船かもしれません)に乗り、約1時間半。2日目はサンタフェ町で宿泊。

3日目の朝、ホセ・エスガナ町長を表敬訪問する予定でしたが、町長はマニラに出張とのことで今回はお会いすることができませんでした。チャーターした漁船に乗り込む直前にスコールに襲われ、30分ほど雨宿り。漁船用の桟橋はなく、砂浜に漁船を近づけ、海の中に入って漁船に乗り込みます。波は穏やかでしたが、それでも時々波が顔にあたります。漁船に乗ること約1時間半。3日目のお昼頃、中部国際空港を出発して52時間後にようやくキナタルカン島に到着。キナタルカン島へ行くのは実にたいへんです。

 (10人も乗ると満員の小型漁船をチャーター)

 (めざせ!キナタルカン島)

学校から子どもたちが駆け出して大歓迎!

キナタルカン島に着いたのはちょうど学校の昼休み時。私たちの漁船を見ると、キナタルカン小学校の子どもたち数十人が一斉に駆けより、笑顔で私たちを出迎えてくれました。ボランティアさんたちはさっそく写真をとったり、英語で話しかけたりして子どもたちと交流。中でも参加者最年少のリナさんがもってきたチェキは大人気。ゆっくりと写真が浮かびあがってくるのを見て、子どもたちは大騒ぎです。

(チェキをのぞきこんでいます)

浜に近い民家でさっそく昼食。庭に生えている採りたてのココナッツで乾杯!アジに似た焼き魚に魚のスープ。もちろん魚も採りたてで新鮮。私たちに違和感のない味で美味。庭先には魚の開きが干してあり、干物を作っています。これをサンタフェ町で販売。島の人たちの現金収入になっています。

 (干物!)

区長、校長にご挨拶
十八成でもそうですが、行政の責任者や地元の人たちと適切な関係を築くことは、ボランティア活動を継続していく上で重要なことです。応急仮設教室建築にあたっては、3月にホセ町長をはじめ、教育長、各校長と私とで覚書にサインを交しており、サンタフェ町と公式に応急仮設教室を建築しています。

今回のキナタルカン島ボランティアにあたっても、愛知ボラセン・キナタルカン島担当スタッフのルーさんもしっかりと関係を結んでいます。作業前に、キナタルカン島の3つの行政区の区長さんと、4つの学校を訪問して、校長先生や教頭先生に挨拶に行きました。各学校では、愛知ボラセンが提供した応急仮設教室を使って授業が行われており、子どもたちは私たちを見て、笑顔で歓迎してくれます。

そして、午後3時すぎからラングブ小学校で活動開始。8本の柱の基礎をコンクリートで固めるため、50cm四方で深さ50cmの穴を掘る作業です。実はこれが大作業です。キナタルカン島はサンゴ礁でできた島です。土は表面の10cm程度。少し掘るととても固いサンゴ礁の“岩”に当たります。これをバールのようなもので根気よく砕くのです。穴は全然深くなっていきません。ひたすらバールでサンゴ礁を砕いていきます。子どもたちも集まってきます。74歳のシマオカさんは「ワン、ツー、スリー、・・・、ナイン、テン。はい、いち、に、さん・・・、きゅう、じゅう」と子どもたちに掛け声をさせながら、日本の数字を教えています。シマオカさんの周りは笑い声でいっぱいです。英語が話せるアユミさんは笑顔で子どもたちに話しかけています。70歳代のヨシカネさんが子どもたちに見せたのは愛用のiPadに入れてきた「妖怪体操」の動画。キナタルカン島の子どもたちは妖怪ウォッチを知りませんが、それでも妖怪体操に大喜びです。そのうち子どもたちも穴掘りに参加。陽が傾くころ、1日目の作業を終えました。

      

   

愛知ボラセン キナタルカン島オフィスがつくられていました!
私たちの今回の宿は、なんと愛知ボラセンのキナタルカン島オフィスです実は私の知らないうちに立派なオフィスができていたのです。ちなみに熱田区にある愛知ボラセンの事務所より10倍以上広いオフィスです。島の有力者のジョンさんが、愛知ボラセンに土地を提供し、オフィス兼宿泊施設として建物を建ててくださっていたのです。スタッフのルーさんによれば、この建物は今回の私たちの宿泊用にわずか2日で建てた応急仮設で、もっと立派なオフィスになるのだそうです。私はほんとうに感動しました。愛知ボラセン・キナタルカン島担当スタッフとして活動しているルーさんを信頼し、ルーさんがこれからキナタルカン島で展開したい活動(後述)にジョンさんが共感されたからこそできたオフィスです。4月からのルーさんのキナタルカン島での活動が、愛知ボラセンのキナタルカン島での活動が評価され、信頼されてのオフィスです。ほんとうにうれしく思います。なお、サンタフェ町役場の一角に愛知ボラセンの旗を掲げてデスクを置く許可をホセ町長から頂いていますが、まだ町役場にデスクを設置していません。

 

(キナタルカン島オフィス前で)

(オーナーのジョンさん)

私たちの世話をしてくれるのは、キナタルカン島の女の子たち。島にはガスはありません。石を組んでかまどを簡単につくり、あっという間に薪に火をつけます。私たちの口にはあまりあわないインディカ米もかまどで炊いた炊き立てはやはり美味です。ルーさんや子どもたちの愛情のこもった魚料理がテーブルに並びます。豪華ではありませんが、おいしく豊かな食事です。

   

 (ルーさん手作りのウェルカムケーキ!)

夜はバッテリーを利用した灯りがあるくらいです。ですが、その分かえって星はきれいです。時折、遠くの空が雷で明るくなります。夜行性の動物や鳥、虫の鳴き声がきこえてきます。さらに私たちを魅了したのはほたるです。木の上を20匹以上のほたるが飛び交います。日本のほたるよりもはっきりとした明るさでずっと光っています。まるで木がLEDでイルミネーションされているような感じです。実はこの日は愛知ボラセン・キナタルカン島オフィスができたばかりで、水がありませんでした。そこで、お風呂替わりに夜の海につかった人もいました。砂浜では10人以上の人たちが寝ていました。

なんと島に給水車が!!
キナタルカン島2日目の朝。キナタルカン島担当スタッフのルーさんと子どもたちが作る朝食。パンにベーコン、スパムなど、南国のフルーツもあり充実した食卓です。ここでびっくりしたのは給水車が愛知ボラセン・キナタルカン島オフィスに来たこと。3月までキナタルカン島には1台も車はありませんでした。ところが今は給水などのために3台はあるようです。そして、2つのドラム缶と40ℓのタンク5個にキナタルカン島の天然水をいっぱいにしてくれました。

この水を浄化して飲料用にしました。ボルビック系のやや硬い水なので好みの分かれるところですが、お腹をこわす人は誰もいませんでした。

  

村のお祭りといっしょに!
キナタルカン島2日目は海の見える丘にあるハグナヤ小学校で基礎の穴掘り。半年前に35,000着の応援衣類を配布した時、高校生が段ボール箱を頭にのせ坂道を列をつくって笑顔で運んでくれた小学校です。ハグナヤ小学校ではマレーシアの資金で教室を建てるための基礎の穴掘りもしていました。キナタルカン島に応援に来た団体の名前が書かれた掲示板が村役場前にあります。愛知ボラセンの名前もあります。子どもたちと触れ合いながら明るく、楽しく、そしてまじめに穴を掘り続けました。手にできたマメをつぶしてしまう人も。それでもバールを打ち込んでサンゴに穴をあけます。シマオカさんはマレーシア資金の現場からハンマーとノミのようなものを借りてきて、とはいっても日本語で「貸してね」と言って借りてきて、石工のごとくハンマーを打ち、サンゴ打ち砕いていました。また、シマオカさんは土の多いところも借りてきたスコップを使って、だいたい一人で縦横深さ50㎝の基礎を掘りました。74歳シマオカさん、おどろくべきパワーです。腰と両肘に爆弾を抱える私が穴掘りをしていると「大丈夫ですか?無理しないで」とシマオカさんに言われてしまいました・・・。

    

  

お昼を食べにオフィスへ戻ると、オーナーのジョンさんと数人の若者たちが、日差しをよけて私たちが昼食を食べるためにタープを作ってくれました。慣れたものであっという間にみごとなタープはできあがりました。

 

午後からはハグナヤ地区のお祭りがハグナヤ小学校近くの公園ではじまりました。小学生の鼓笛隊が町を練り歩き公園に向かいます。どんな出し物が行われるのか興味津々でカメラをもって公園へ。公園の中は子どもたちの家族がたくさん。子どもたちをお父さんやお母さんが応援するのはどこも同じです。遠巻きにカメラを向けていると、責任者とおぼしき男性から中に来いと手招きされました。せっかくなので公園の中に行くと、私たちのためにテーブルと椅子を用意してくれます。子どもたちが入場し、ステージにお偉いさん(?)たちが登壇。するとなんと私たちにも登壇しろとのこと。これまたせっかくなので、登壇させて頂くことに。司会の方から「アイチボランティアセンター」と紹介され、会場から大きな拍手も頂きました。島の皆さんに歓迎されながら活動ができているなと実感しました。
学年ごとに出し物があります。まず1年生。20人くらいの子どもたちのダンス。センターと左サイドの女の子のダンスが抜群。”HGD(HAGUDAN)48の大島優子と前田敦子”って感じでみんなの視線は釘づけ。6学年すべてを見たかったのですが、穴掘りの時間が無くなってしまいます。1年生だけ見させてもらって檀上の皆さんと握手しながら作業にもどりました。

    

フェスティバルでは闘鶏があり、焼き鳥、フランクフルト、かき氷などの屋台もあり、盛り上がっていました。たまたま闘鶏をのぞいていたボランティアさん、前に来いと手招きされ、前に席を用意して頂きました。

 

そして、この日も子どもたちが穴掘りに参加。お話したり、掛け声をかけたりしながら、楽しく作業をすることできました。

   

お腹がすいた頃に、ルーさんやお手伝いにきていた子どもたちが雑炊のようなものを持ってきてくれました。お腹にやさしいおいしい雑炊でした。雑炊は子どもたちにもふるまいました。みんなちゃんと列を作って順番を待ちます。その後、ルーさんがキャンディを渡した時もちゃんと列を作って順番を待っています。みんなとても礼儀正しいのです。雑炊はオフィス近くでも子どもたちにふるまいました。

    

実は、村の人たちがにぎやかにお祭りをしている横で、自分たちだけお祭りとは関係なく黙々と作業をすることになるのかなと思っていました。が、そんなことは杞憂で、お祭りでは歓迎され、作業には子どもたちも参加。半年前の衣服提供と同じように、キナタルカン島の人たちと一緒に活動をすることができてほんとうによかったと思います。

キナタルカン島最後の夜。のんびりとした時間が流れていきます。オフィスにはシャワー室もつくられ、天然水で体を洗います。気持ちいいです。

タープの下では、ローさんが子どもたちに勉強を教えたり、ゲームをしたり。罰ゲームは歌を歌うこと。歌好きなフィリピンの子どもたちには全然罰ゲームではありません。ゲームのルールもよくわからず参加したリナさんは2回続けて歌うことに。アナと雪の女王の「Let’s it Go」は島の子どもたちも知っていました。

 

お手伝いの子どもたち5人のうちサンタフェ町に行ったことがあるのは2人だけ。セブ市へは誰も行ったことがないそうです。
3日目も2時間程度作業する予定でしたが、島にある道具の数が限られていて、道具の調達ができなかったため、作業は諦め、早めに島を出ることに。食事などのお手伝いをしてくれた子どもたち(中高校生)に直接お礼を渡しました。ルーさん経由ではなく、直接渡すのはルーさんがピンハネしていないよってことを示すためです。5人の子どもたちは一人もセブ市に行ったことがないそうです。本島のサンタフェ町に行ったことがある子が2人。3人は島から出たことがないのです。セブ市に行くには、漁船に1.5時間乗って、フェリーに1時間乗って、バスに4時間乗り、1泊しなければいけません。費用は日本円で往復1,200円くらい。ルーさんは11月を目標にセブ市への1泊旅行を計画しています。お金は子どもたちが働いて得たチップを貯めて。そこで、私たちはお財布の中のコインを旅行資金としてカンパしました。私たちが1,000円くらいカンパすることはどうってことはないかもしれませんが、家族10人が1日250円くらいで暮らすフィリピンでも極貧といわれる島では、それは何か違うなと思い、コインや小額紙幣のカンパとしました。でも、みんな大喜び。なお、その中で一番年長の女の子は10月からセブ市のカレッジに通います。ルーさんが奨学金を探して進学できるように応援しました。彼女はコンピュータ関連の仕事に就くか先生になりたいと言っています。

そして、島の言葉で「いってきます」を意味する「モバリカミー!」と声をはりあげて、チャーターした漁船に乗り、キナタルカン島を後にしました。

 

※キナタルカン島の報告だけでも6,000字以上になってしまいました。マニラ市、セブ市、サンタフェ町などの報告は割愛します。

約450枚の写真はこちらからご覧になれます。

 

愛知ボランティアセンターでは、キナタルカン島ボランティア&スタディーツアーを、夏休み、冬休み、春休みに実施する予定です。

2014年12月22日(月)~27日(土)/2015年 3月21日(土)~26日(木) ともに予定です。

キナタルカン島の子どもたちに参加者の皆さんが何かを教え、炊き出しをし、清掃などで一緒に体を動かし、島の自然を学ぶことを考えています。

参加費は今回と同じ15万円(航空券、燃油代、空港税、宿泊費、フィリピン内交通費、食費含む)を予定しています。

募集までもうすこしお待ちください。

 

 

 

 

 

 

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ボラセン広報部よりお知らせ★

2014年09月15日 08時49分00秒 | 震災孤児遺児応援ワンコイン・サポーターズ20,000人プロジェクト

おはようございます。
広報部よりお知らせです‼︎


ワンコイン・サポーターズのリーフレットを新たに半田市立図書館に設置いただけました‼︎
ボランティア・広報部の板倉さん、ありがとうございます!


リーフレットを置かせて頂いたお店など、HPへ記載しています!

が、しかし。
置かせて頂いているのに、HPに掲載していない場所も多々あり、、
置かせて頂いた際には随時愛知ボランティアセンターまでご一報いただけると嬉しいです!

aichiborasen@gmail.com



9月20日(土)名古屋ドームにて、
アクトス6時間リレーマラソンが開催されます‼︎
愛知ボランティアセンターのメンバーも
“東日本大震災を忘れない”
その想いを込めて、参加しエールを送ります。

皆さん、是非応援して下さいね‼︎

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