介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

新しいブログにリンクしています。7つのテーマにわけました。引き続きお読みください。

第3660号 特別養護老人ホームの体制(Think Power)

2010-04-25 14:33:04 | 介護福祉
写真は、「おソ松な日々Ⅱ」(2010.04.19)からお借りしました。

ブログ「Think Power」は、特別養護老人ホームの体制について、詳しく説明しています。

説明責任  2010.04.21

説明責任 (2) 2010.04.22

説明責任 (3) 2010.04.24

最後の(説明責任 3)から、全文リンクします。
*改行など読みやすく修正しました。(というか、もとのブログの方が読みやすいです・・)


1 施設の人員配置との現状

施設の人員配置はお年寄り3人に1人の配置が基本になっていますが、これでは勤務表もくめません。
ユニットの場合は、24時間を通して常時1人の配置がなされていれば、例えば早番1人、遅番が1人と夜勤が入れば指定申請は通りました。
けれどもこの人数では1人が入浴介助すると一人がフロアーを見なくてはなりません。
早遅と重なる部分がないので職員は休憩時間もとれないというシフトで指定が通ったのが、通るというのがおかしな基準なのですが、
これではケアはできませんので約50%くらい人員を厚くして体制をとっています。(指定がとれてから人さがしです)

それでも10名に対して介護職員が1人という勤務帯も実態としてあります。
どなたかの排泄介助に入っていれば、どなたかは完全に目が届かない実態があります。
ですので24時間シート(個別のリズム)をもとに、今この方がこうしている時は、あの方はそろそろ排泄介助の時間だ。
というように皆さんの生活リズムを大まかに把握してケアに当たっているのが実情です。
実態に即した指定基準の議論は別にして、それぞれの施設での体制があるかと思います。


2 平均介護度

ユニット型が制度化されたときは要介護度の平均は3.5位が目安(なんの根拠もなかったように思いますが)だったように思います。
今の平均は介護度4以上です。10名のうち半分は介護度4,5で占めている状況です。


3 身体拘束の廃絶の取り組み(該当者はいませんが)

職員はそれぞれのセクションあるいはユニットに配属されます。これは、まずそれぞれのセクションの上司あるいはリーダーが身体拘束はしてはならない。
入居者のための懸命に行なったことで事故が起きたときは、その責任は上司である私がとるということを明確に伝える必要があるのかもしれません。
まず予見されるところをしっかりと把握して、このような工夫を、この行動の要因となっているのはこのようなことかもしれないと仮説に基づくその対応策を提示するとともに家族とも協力関係を作っていきます。
あるかないかははっきりしているので正直に正確に施設の現状を説明します。


4 認知症ケアの施設の方針と取り組み

認知症があるからということで、認知症の方はこのユニット、そうでない方はこのユニットというふうに分けてはいません。
「あ~自分も認知症になったら」というような疎外感を抱かせないようなことを大事にして配慮を行っています。
ハード、ソフト、システム、そして何より現場の職員がその方にとっての安心の源となれるよう係わっていきます。


5 糖尿、胃ロウ、バルーンカテーテル、在宅酸素

糖尿病があることによって入居ができないという理由はありません。
確かに程度問題はありますが、その他胃ロウ、バルーンカテーテル、在宅酸素等の入居は特に問題ありません。
胃ロウについて食事の一つの方法として施設は捉えていますので、受け入れられる人数には限りがありますが問題ありません。


6 医療的対応の継続による退所、その後フォローと再入所

介護が必要で様々な病気を抱えながら生活されていますが、特養というところはあくまでの家庭の延長線上にある施設です。
どうしても治療や医療行為が常時必要な状態になった場合はやはりその対応が適正に提供できる、イコールのその方にとって適切な「場」への選択が必要となります。
これは入居後のながい経過の中で予測されることです、それをできるだけ緩やかにしていけるようにしていくことが施設ケアです。
この時期については、相談をさせていただきながら一緒に考えていきます。

経過の結果、医療的な対応が必要で長期入院となった場合はやはり退所の手続きとなります。
その後は新規の方の入居します。その後欠員がいつでるかわかりませんが欠員が発生した時に、もしもまた特養で生活が可能な状態であるならば優先的に入居を引き受けます。
実際にそういう事例がありましたので。


社会福祉士Maachanのブログ 2010.04.21 には、この「Think Power」の管理者又佐氏を訪問した感想が報告されています。
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2 コメント

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Unknown (又佐)
2010-04-26 13:04:09
先生 いつもありがとうございます。
それぞれの施設の特色があるかと思いますが、同じ正確の施設でありますのでこの領域については整序していくことの必要はあるような気がいたします。
これがすべてではありませんが、入居申込時には説明している内容です。
この後質問コーナーです。
このような流れなのに、議員を使って申し込みしてくる家族、特定の家族のために議員が動いてくるケースがあります。それもあたり前のようにです。ですのでこちらも当たり前のように「ありえません」という態度と言葉で対応します。
手続きの透明性 (bonn1979)
2010-04-26 13:24:35
又佐さん

コメントありがとうございます。

まず、分かりやすく整理された情報があって
これが透明な手段によって適用される・・・
多様な情報・迅速に修正・安価という点では
これからネットによる情報提供が注目されますね。

運用がお役所的だとかえってまずいですが。

地方政治の現場では
「おおやけ」の立場の議員などが
「わたくし」の立場で動いている

私も
昔のことですが
いわゆる革新的な政策をかかげる党の議員や
大新聞の幹部などの
「わたくし」的行動には
驚きました。

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