介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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北欧がヨーロッパに貢献したこと

2007-12-01 12:23:32 | 地球→ドイツブログ
The Nordic Council (ノルデック協議会)から発行されている
"The Source of Liberty"
(「自由の起源」)という本から紹介します。

12月3日の講義の準備の一つです。
この本は、1992年に刊行されていますが、1998年に
私が、厚生省の方と一緒に北欧との共同研究にいったとき
もらった本です。(ゲスト向けの本で、邦訳はないと思います)
A4版の大きな版で、写真がいっぱい入っている。

副題に
”The Nordic Contribution to Europe"
とあったので、今日のタイトルとしました。
Svenolof Karlsson が編集し、16名の方がいろんなテーマを分担した。
北欧の歴史、自然、文化(絵画や音楽)、自然科学、最近のヨーロッパ統合
など、テーマの核心は、「北欧はヨーロッパ社会へどんな影響を与えたのか」
ということです。
序章と12の章のうち、
Matti Klinge (フィンランド。第1章、ヨーロッパにとっての北欧の意義)
Kenneth Olwig (デンマーク。今はアメリカに在住。第9章、ヨーロッパ各国にみられる北欧的特性)
Klaus von Beyme (ドイツ。第11章、「北欧モデル」の意義)

著者たちは、大学で北欧学を教える研究者などで、さまざまな北欧語で書かれた原稿から英語版が作成された。

書かれてから、15年も経っているので、2007年の時点では古いこともある(EUへの参加)が、マークしたところから、主題に即して、幾つかあげます。

・環境と思想の関連を説くのは、アリストテレスからモンテスキューまでいるが、北欧に多い森は人間に自由をもたらすと考えられてきた。 p159
・スウェーデンの社会政策の発展の原動力は、労働組合と社会民主党にある。p191、p196
・世界的におきている社会紛争(例:階層間、移民問題、フェミニズム)は、北欧によって解決の糸口がつかめた。p207
・地方分権、労使協調、監視システム(オンブズマン)などの仕組み p209
・環境保護、エネルギー政策、社会政策、機会均等などの政策 
これを抽象的にいえば、
moderan
emancipated
responsible
といった思想が北欧から生まれた。pp216-217
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2 コメント

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北欧と言っても・・・ (オードリー)
2007-12-01 23:51:45
ちょうど、先ほどまで、卒業生と飲んでいました。
大分の、高齢者福祉施設に勤めている子とです。
北欧の社会福祉施設の現状を知ることと同時に
九州の社会福祉施設に何が起きているか知ることも
大事だと知りました。
2月にフィンランドに行きます。
私は、何をしに行くのでしょうか・・。
まずは、大学生に刺激が与えられれば、とは思うのですが。

日本を見る鏡を探しに・・・ (bonn1979)
2007-12-02 13:33:18
オードリー さん、
コメントありがとうございます。

若い人たちから
日本の身の回りのことを本音で聞けることは
幸せですね。

外国へ行くのは
外国研究そのものが最終目的ではなくて
日本の現実をより深くみるための
オードリーさん流の鏡を
探しに行くのでは?

私自身
1979年
ドイツのBonnにいたことで
きっと日本にいただけではみえなっかた
自分の鏡をもてた
と思っています
(ブログIDをbonn1979としたわけもそこに・・)

また、フィンランドの話をお聞かせください。

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