介護福祉は現場から 2007.02.22-2011.01.25

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【新刊紹介】『グループホームの基礎知識』

2008-03-30 14:15:34 | 認知症
【山井和則監修】
とあるので、沢山の類書のなかから選びました。

著者の上田理人という方は、まだ34歳。
証券会社勤務を経て老人ホーム勤務
介護問題をライフワークとしているという。
大学2年の夏休みに、山井和則氏(現・民主党衆議院議員)の
『体験ルポ日本の高齢者福祉』(岩波新書)をふと手にしたことがきっかけで
この問題と出会い、山井議員を師匠と仰ぐ。

この本は、山井氏の著作を土台に改訂したものだという。
リヨン社、2008年4月5日刊。354ページ、2476円+税。

【中学校と同じ数を】
グループホームは1998年にできたが、全国で9210あるという。(2007年9月30日現在)これが、中学校の数10150(公立。2007年5月1日)とほぼ同じ。

グループホームは地域格差が顕著で、中学校の数との対比(p249)でも、要介護認定者数に対する比率でも(p32)、鹿児島県は全国でもきわめて多い方だ。

これまで、富山県魚津市にあるグループホームを見学したことがあるが、ごく最近、鹿児島市内のグループホームを訪問しました。
*大学院生のQさんの研究テーマが「グループホームにおける園芸療法」であるため。

【これ1冊という時は・・】
この本は、
・グループホームの制度的な概要
・入居する場合の基礎知識
・スタッフとして知るべきこと
・住環境としての知識
・開設手続き(参考法令)
・運営上の課題
などについて、全国の先進的なグループホームを取材した情報をおりまぜて解説している。

参考文献やウエブサイトなども納められているので、グループホームについて最初に1冊という時に便利だと思います。

【山井議員へのインタビュー】
このグループホームの普及に意欲を燃やす議員にインタビューしている。
・まだ絶対数が不足している。
・スウェーデンでは、1箇所のユニットの数が5つ程度。(日本では、1~2ユニット)
・入居費用が高い。
・スタッフの充実、給与の引き上げが必要
などが指摘されている。

【政策課題への発言も】
グループホームは、認知症の方を対象としているので、認知症に関しての基礎的な説明も加えてある。
関連して、「小規模多機能サービス」についても詳しく取材している。

取材を通して著者が感じた諸点は、政策的にも重要なものです。
・「地域力」とでもいうべきもの p235
・市町村の理解         p240
・研修費用の負担        p246
・住宅政策の視点        p247
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