【幕末との類似】
先日紹介した齋藤孝&梅田望夫の『私塾のすすめ』で
印象的だったのは、冒頭の部分で、時代認識として、いまは江戸末期に近い
と2人がそろっていっていたことでした。
【エリート層の形成が固定化】
その代表的な現象は、
既得権の維持
によって、各界において、エリート層の形成が固定化してきたこと
をあげられるのでは?
○ 政治
政治家が、親や祖父が政治家として名を成したというだけで、政治の世界で座席を与えれ、その七光りを背景に政界で上昇していく。
これは、政権与党だけではないですね。
本来、政治は、国の将来を決める仕事なのですから、企業などの組織での勤務を通して世間を知り、自らの才覚と努力とで立ちあがってきた優秀な人間に委ねるべきです。
○ マスコミ
第4の権力ともいわれるテレビ、新聞。
本来は、厳正な批判者であるべき立場のマスコミが、時として重要なプレーヤーとして働いている。
新聞社が年金改革案を政府の会議で説明している。
テレビは、放送法で守られていて、他の参画を許さないので、独占的な地位を保っている。
自らが批判を受けて浄化する、というシステムを欠いたマスコミが、政治のプレーヤーとしても有力な地位を保つというのは社会として危うい。
太平洋戦争遂行期の大政翼賛会ではマスコミが一致して軍を支持した。
偽りの「大本営発表」を掲載し続けた。
○ 医療
医療の問題が、大きな社会的課題になっている。
主に、財源問題となっているが、基本問題は、医師による既得権擁護を打破できるかどうかだ。
医学部の偏差値は高いが、医学教育の内容はどうか。
医師の子弟は、開業医を継承するために、医学部を目指す。
開業医となれば、投資を回収する動機が働く。
中央政界では、医療の職能団体の影響力は低下したが、地方にあっては、まだまだ、強固な力を持っている。
県知事選挙などでは地元医師会長などが先頭にたって知事候補を支援している。
自分の社会的・経済的地位を守るという行動論理に現在、医療や福祉が抱える多くの課題がつながっている。
私は、認知症への社会的な対応の遅れのかなりの責めは、医師が負うべきだと考えている。
*もちろん、一部の医師で、福祉的なスタンスの実践家は各地にいます。
医師になるための経済的な障壁を低め、多くの有為な若者が医療の世界に参入できるようにしないと、このままの医師養成システムでは、閉塞状況は強まる。
【社会福祉学】
よそ様のことは言えない。
社会福祉学を北欧やアメリカのように大学の学部として扱うことを長くしてこなかった日本。
私立大学に委ねたままだ。さいわい、一部の都府県では、公立大学で社会福祉学部や学科を作っている。
いまさら、旧国立大学系に社会福祉学部を設けることはできない。
都会ではまだよいが
地方では、旧国立大学に社会福祉学はなく、私学も経営重視のものがあるだけ
という実態です。
介護人材の不足がいわれているが、何故、社会に必要な人材が不足するのか?
それは、エリート層のこの問題に対する理解が足りないからです。
国立の社会福祉学部を持ったスウェーデンと持たなかった日本の違いです。
【幕末との違い】
幕末には、薩摩をはじめ、時代を回す人材が育っていた。
いまはどうなのだろう?
テレビで出てくる芸能人の政治的発言(欧米ではあんなことはありえない)あるいは政治家の芸能人的発言・・
まだ、幕末の輩出した人材は見当たらないのでは。
先日紹介した齋藤孝&梅田望夫の『私塾のすすめ』で
印象的だったのは、冒頭の部分で、時代認識として、いまは江戸末期に近い
と2人がそろっていっていたことでした。
【エリート層の形成が固定化】
その代表的な現象は、
既得権の維持
によって、各界において、エリート層の形成が固定化してきたこと
をあげられるのでは?
○ 政治
政治家が、親や祖父が政治家として名を成したというだけで、政治の世界で座席を与えれ、その七光りを背景に政界で上昇していく。
これは、政権与党だけではないですね。
本来、政治は、国の将来を決める仕事なのですから、企業などの組織での勤務を通して世間を知り、自らの才覚と努力とで立ちあがってきた優秀な人間に委ねるべきです。
○ マスコミ
第4の権力ともいわれるテレビ、新聞。
本来は、厳正な批判者であるべき立場のマスコミが、時として重要なプレーヤーとして働いている。
新聞社が年金改革案を政府の会議で説明している。
テレビは、放送法で守られていて、他の参画を許さないので、独占的な地位を保っている。
自らが批判を受けて浄化する、というシステムを欠いたマスコミが、政治のプレーヤーとしても有力な地位を保つというのは社会として危うい。
太平洋戦争遂行期の大政翼賛会ではマスコミが一致して軍を支持した。
偽りの「大本営発表」を掲載し続けた。
○ 医療
医療の問題が、大きな社会的課題になっている。
主に、財源問題となっているが、基本問題は、医師による既得権擁護を打破できるかどうかだ。
医学部の偏差値は高いが、医学教育の内容はどうか。
医師の子弟は、開業医を継承するために、医学部を目指す。
開業医となれば、投資を回収する動機が働く。
中央政界では、医療の職能団体の影響力は低下したが、地方にあっては、まだまだ、強固な力を持っている。
県知事選挙などでは地元医師会長などが先頭にたって知事候補を支援している。
自分の社会的・経済的地位を守るという行動論理に現在、医療や福祉が抱える多くの課題がつながっている。
私は、認知症への社会的な対応の遅れのかなりの責めは、医師が負うべきだと考えている。
*もちろん、一部の医師で、福祉的なスタンスの実践家は各地にいます。
医師になるための経済的な障壁を低め、多くの有為な若者が医療の世界に参入できるようにしないと、このままの医師養成システムでは、閉塞状況は強まる。
【社会福祉学】
よそ様のことは言えない。
社会福祉学を北欧やアメリカのように大学の学部として扱うことを長くしてこなかった日本。
私立大学に委ねたままだ。さいわい、一部の都府県では、公立大学で社会福祉学部や学科を作っている。
いまさら、旧国立大学系に社会福祉学部を設けることはできない。
都会ではまだよいが
地方では、旧国立大学に社会福祉学はなく、私学も経営重視のものがあるだけ
という実態です。
介護人材の不足がいわれているが、何故、社会に必要な人材が不足するのか?
それは、エリート層のこの問題に対する理解が足りないからです。
国立の社会福祉学部を持ったスウェーデンと持たなかった日本の違いです。
【幕末との違い】
幕末には、薩摩をはじめ、時代を回す人材が育っていた。
いまはどうなのだろう?
テレビで出てくる芸能人の政治的発言(欧米ではあんなことはありえない)あるいは政治家の芸能人的発言・・
まだ、幕末の輩出した人材は見当たらないのでは。
いつもながら
鋭いご指摘。
「福祉に素人」がいいのだと思います。
それで、ひと言、お礼というか
驚きを言っておかないと・・
と思っているうちにこんな時間に。
「介護保険」があるのは主な国ではドイツと日本だけ。
・医療は医療関係者が見ればいいし
・医療以外のことは「社会サービス」といって医療関係者以外の人がサポートするからです。
詳しくは、回を改めるとして・・
ご指摘のような疑問を10年前に制度を作るときに発言できた勇気ある?人はいませんでした。
でも、いまから、この制度をつぶすことはできないと思います。
なぜなら、戻っていくべき「社会サービス」の畑は(もともと少なかったのですが)もう誰も耕してはいないからです。
もし医療と介護は別と言うならば怪我などで入院した場合の介護は健康保険外の請求になるはずです。
※現状では看護師が様々な介護をしている。
後期高齢者医療保険に関しても単に歳を取っているという理由だけでは説明不足。
※そもそも『公助』という大義名分
が有るのだし
その辺りは医師会の力が働いているのでしょうね。
そういえば8年前の法改正以後鹿児島市内には病院を廃業して介護施設になった所が多数有りますね。
※一部ではそれも廃業を余儀なく
された所も見受けますが。