三菱ジープ互助会

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ブレーキブースターとバキュームポンプが気になり始めました。悪い癖です。その⑤ メーカーオプション?

2020-03-29 22:22:28 | 日記
それでは、4DR5エンジン用オルタネーターのお知りに取り付けられたバキュームポンプについて見ていきたいと思います。以下が1970年9月版のエンジン整解に記載されている部品図になります。

 《バキュームポンプの構造》
 
 
 
 バキュームポンプはゼネレーター(オルタネーター)のリアブラケットに組み付けられ、ロータはオルタネーターのシャフトにスプラインで結合されている。バキュームポンプは回転式4翼形と呼ばれ、主な構造は内部で回転するベーンを持ったローターがあり、ハウジング内に2個のボールベアリングで支持している。ハウジングには吸気口と排気口があり、ロータが内部で回転することにより吸気並びに排気が行われる。またベアリングキャップにはベーンとハウジング内面の摺動面の潤滑、冷却及び気密を維持するための給油口がある。

 《バキュームパイプの構造》
 


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ブレーキブースターとバキュームポンプが気になり始めました。悪い癖です。その④ メーカーオプション?

2020-03-29 20:36:44 | 日記
ガソリンジープの場合は、負圧はインテークマニホールドから常時・十分な量が得られます。4DR5系ディーゼル車の場合は一体どこから負圧をマスターバック内に確保しているのでしょうか。私は、ディーゼルエンジンは超初心者ですが、1970年10月版のエンジン整解を興味を持って見直していて分かりました。バキュームポンプがオルタネーターの後部、おしりの部分に追加装着されていたのです。なのでマスターバックからエンジンルーム内の下の方向に向かってバキュームホースが伸びていたのです。4DR5エンジンの実物は見たことはありませんが、大体想像ができます。よく工夫して設計されています。マスターバックがオプション扱いであったため、従ってオルタネーターも2種類、正確には3種類の設定があったのです。実に奥が深い。

 《バキュームポンプ付オルタネーター画像》
 
 
  4DR5-Dエンジンは、4DR5エンジンの燃料噴射量を絞り出力を80PSから75PSに落とした自衛隊向けエンジンとなります。
 
  このオルタネーターは、おそらく4DR50、4DR51エンジンに共用して使われていたものと考えられます。
 
  1970年頃にマスターバックが30ワゴン系に標準設定され、他のモデルにオプション設定がなされていたことからこのバキュームポンプ付と無しの部品設定があったものと推察されます。

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ブレーキブースターとバキュームポンプが気になり始めました。悪い癖です。その③ メーカーオプション?

2020-03-29 11:25:00 | 日記
本日は、外出自粛で時間があり投稿する回数が増えそうです。皆さん、コロナウイルスに加え大雪もあり十分にご注意ください。本当は、CD-Rを購入するために電気屋さんに行きたいのですが出かけることができません。
さてさて、1970年9月版の古い整備解説書(J20,J30,J32シャシー)を見ていると、マスターバック(ブレーキ倍力装置)はJ30に標準装備との記載があります。J32には設定がなかったようですが、さきほどの新発見の話と矛盾しています。正しくは、J32にもオプションとして設定されていたはずです。まあそれは横に置いて。マスターバックの作動について詳しい記載がありますので以下に引用してみたいと思います。三菱ジープではガソリン車にしか乗ったことのない私には実に興味深い内容です。

 《マスターバックの作動》
①非作動時の場合
 
 非作動時ブレーキペダルには踏力が加わらないため、オペレーティングロッド及びバルブプランジャは、バルブリターンスプリングによってダイヤフラムプレートの右側に押し戻され、真空弁を開放し大気圧は遮断されている。エンジンの始動によりインテークマニホールド内に発生した真空はチェックバルブを通りダイヤフラムプレートの左側に入りダイヤフラムプレートの通路を通って解放されている真空弁を通りダイヤフラムプレートの右側に入る。このためダイヤフラムプレートの両側とも真空となり、プレートはリターンスプリングによってパワーチャンバーの右側に押し戻されている。大気はフィルターを通りオペレーティングロッドのまわりに入るがバルブフランジャの大気弁で閉ざされる。

②作動時の場合
 
 ブレーキペダルの踏力がバルブリターンスプリングに打ち勝つとオペレーティングロッドとバルブフランジャ及びポペットアッセンブリ―は、ダイヤフラムプレートの中で左に移動し、ポペットアッセンブリ―はポペットスプリングの力によってダイヤフラムプレートのシートに密着し真空弁を閉じる。真空弁を閉じた後、さらにブレーキペダルを踏むとバルブプランジャはポペットアッセンブリ―から離れ、大気弁が開き、大気は通路を通りダイヤフラムプレートの右側に流入する。大気の流入により真空度が低下しダイヤフラムプレートの両側に圧力差が生じ、その圧力差に生ずる力がダイヤフラムリターンスプリングの力に打ち勝つとダイヤフラムプレートは、パワーシリンダー内を右側から左側へプッシュロッドに力を与えながら移動し、プッシュロッドはマスターシリンダのピストンを押し軽い踏力で高い油圧を発生させる。

③パワーシリンダーに負荷のない場合及びマスターバックの故障による作動不良の場合
 ダイヤフラムプレートの両室に圧力差がなく、従って倍力作用の働きがない。まずブレーキペダルの踏力によりオペレーティングロッド及びバルブプランジャはパワーシリンダー内を左に移動しダイヤフラムプレートのストッパーに当たる。ダイヤフラムプレートはリターンスプリングにより押し戻されているが、バルブプランジャに伝わった踏力がダイヤフラムプレートのダイヤフラムリターンスプリングの力に打ち勝つと、ダイヤフラムプレートを右から左に移動させると同時に、プッシュロッドでマスターシリンダーのピストンを押し油圧を発生させる。

④チェックバルブ
 
 走行中の負圧変化を防ぐためインテークマニホールドとマスターバックの配管途中にチェックバルブを設けている。チェックバルブは常にスプリング力でバルブシートに密着しているが極く低い負圧で吸い上げられ、エンジン回転ロード変化に伴う負圧変動を常にコントロールバキューム室をエンジンの最大負圧状態に保持している。
 

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ブレーキブースターとバキュームポンプが気になり始めました。悪い癖です。その② メーカーオプション?

2020-03-29 10:24:48 | 日記
何が目からウロコかと申しますと、これまで全く気が付かなかったのですが、ブレーキブースターは私が調べた限りでは1970年頃のJ3Rの時代からオプション設定がされていたことが分かりました。少なくとも1970年10月以降の車両では、ワゴン車のJ34,J36にブレーキブースターを標準装備とし、J3R、J54、J20、J24、J20C、J32、J44に新たにオプション設定がなされていたのです。JH4エンジン車にもブレーキブースターが選択できたことには正直驚きました。以下は1975年当時のカタログの裏表紙に記載された装備品一覧表です。マスターバックという表記がブレーキブースターになります。

 《1975年のカタログから》
 


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