すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【J1リーグ】横浜FMが縦横無尽に暴れた ~第11節 横浜FM 5-0 横浜FC

2021-04-26 08:35:26 | Jリーグ
崩壊した横浜FC

 横浜F・マリノスのていねいなビルドアップからの攻撃に対し、横浜FCはミドルプレスで対抗した。だがすぐにボールを持ち出され、横浜FMの攻撃を受ける。

 かなり力が違う印象だ。

 このため横浜FCは失点がかさみ、2失点して以降は相手ボールの際はディフェンディングサードまでリトリートし完全に自陣に引きこもった。

 そのため横浜FMはマイボールになると、常にハーフウェイライン付近まで最終ラインを上げて攻撃した。

 まるでコーナーに追い詰められたボクサーがパンチのラッシュを食らうかのよう。かくて横浜FCは計5失点。勉強代は高くついた。

偽SB化する横浜FMの両SBは攻撃的でおもしろい

 横浜FMのフォーメーションは4-2-1-3だ。スタメンはGKが高丘。最終ラインは右から小池龍太、チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、ティーラトン。

 CBの畠中は非常にフィードが正確でセンスがある。

 かたやセントラルMFは喜田拓也と扇原貴宏。トップ下はマルコス・ジュニオール。3トップは右からエウベル、オナイウ阿道、前田大然だ。

 さて横浜FMのふるまいを見ておもしろかったのは、両SBの動きである。

 例えば右SBの小池は攻撃的でかなり自由に動く。インナーラップしてニアゾーンに入ってきたり、変化に富んでいる。

 かと思えば偽SB化して一列上がって絞り、敵のカウンターに備えたりもする。

 かたや左SBのティーラトンも、チャンスになればゴール前に侵入してくるかと思えば、逆サイドの小池同様、偽SBにもなる。

 このへんは、かのグアルディオラの「発明」に準拠した動きといえる。

PKで「5ゴール劇場」の幕が開く

 ゲームが動いたのは前半29分だった。横浜FMのオナイウが倒されてPKが執行された。キッカーのマルコス・ジュニオールはGK六反勇治の逆を突き、ゴール右スミにきれいに決めた。

 2点目は横浜FMのコーナーキックからだった。キッカーのマルコス・ジュニオールが右足でクロスを入れると、オナイウがヘディングシュートを打つ。

 これがGKに弾かれ、こぼれたところを、エウベルが拾ってゴール前にパス。反応したオナイウがシュートを決めた。

 3点目は後半23分だ。このときは前がかりになった横浜FCのライン裏のスペースが使われた。

 右からマルコス・ジュニオールが、グラウンダーのきれいなパスをライン裏に出す。これに対しオナイウがペナルティエリア中央へ走り込み、GKをかわしてゴール右スミに冷静に決めた。

何が横浜FCを崩壊させたのか?

 後半26分の4点目は横浜FMが左サイドでパス交換して作り、扇原がペナルティエリア左からグラウンダーのパスをゴール前に入れる。反応した前田が倒れながらシュートを沈めた。

 最後の5点目は後半33分である。エウベルが左から中央へグラウンダーのパスを入れた。これを交代出場していたブラジル人のレオ・セアラが拾い、ペナルティエリア中央からゴール左スミに軽く決めた。

 それにしても5失点した横浜FCは前途多難だ。

 前シーズンの最終節、下平監督が指揮する横浜FCの試合を見て「いいチームだな」と思ったのだが……何がマイナスに作用したのだろうか? なんとか立て直してほしいものである。

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