雨上がりに咲いた夢の薔薇と虹

富士山の麓の田舎で生活する中
日々感じた事を 綴ったエッセイブログです
ほんわかロマンチックな世界観

羽衣

2010-04-04 | 音楽

 

桜の花が満開の静岡県富士宮浅間大社

日も落ち風も冷たくなった夕刻から始まった雅な宴

司会者の方の説明によると

このはなさくやひめは桜の象徴とも言えるので

桜の咲くこの季節に能と雅楽の奉納をするそうだ

 

能を鑑賞するのはまったくはじめてな雪だるま

短い舞いのいくつかの中で一番気に入ったのは

羽衣

春の雨上がりの朝

美保の松原に住む漁師が松 の枝に掛かった衣を見つける

そこに天女が現れて返してくださいと頼む

最初は家宝にするのでだめだと断るが、悲しむ天女の姿に心を動かされて

舞いを見せてくれれば返すことになり

天女は、舞いながら、富士山へと向かい昇天

というあらすじで

昔話をもとにしているけれど、こちらでは、優しい漁師が衣を返してくれる

見る人を幸せにしてくれるすばらしい能

 

風の音と能のゆったりとした音色しか聞こえない世界

甘酸っぱいかおりに包まれて

時折はらはらと舞うさくらの花びらが、天女のように見えて

富士山も嬉しそうで、至福のひとときを過ごした雪だるま

点灯された回廊もロマンチックでたくさんの人で賑わった春の夜

 

 

 

 

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