
この時は子供たちの柔軟な視点で地産地消の食堂や障害児の施設、著名な観光地等を取材して自分たちで編集まで完全にやりました。まだビデオカメラも大きな時代でしたのでずっと撮影するのは大変だったのですが子どもが地域の大人達と地域産業や公共事業を取材するのは新発見、再発見が次々と起こって学校もとても満足していましたし、企画した市役所企画課の主旨も見事に生かされました。
元々は地域づくりをどうするか?からスタートしてできた企画で学校からの企画ではありませんでした。地域を子どもの視点で見るとどう見えるのか?そこから大人が一緒になって地域を見直すことが主旨でした。今でも市役所のHPに公開されていますがこの時の事業は国の表彰も受けたようでした。が、最も大事なのはそのとき取材された食堂の店主が話されていましたが、子供たちが大きくなって人吉を出て行った時、地域にあんな店があったなあ、と思い出してもらえればうれしいと語った気持ちです。
あのときの子どもたちはまもなく大学受験の年です。実際にあの子達の気持ちの中であの体験がどうなっているのか聞いてみたいとVTRを見ながら考えています。ソフト事業はすぐに結果が出ないといわれますが逆に長期的に検証することもありません。担当が変わるということが大きな原因でしょうが本当は地域は変わらないのだからどの課に移ってもその後のプロセスをきちんと追っていく人が必要です。
NPOくまもと未来はそういうサポートもしていこうと考えている集まりでもあります。地域に根ざしているからこそ出来る事業です。
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