民藝というと東峰村の小石原焼の原型にあるものです。明治、大正、昭和を生きた柳宗悦さんが生活に即した民芸品の「用の美」を提唱し民藝運動を興したのですが、柳さんが小鹿田焼から小石原焼を回り、全国に紹介してくれた小石原焼窯元にとっては恩人です。
民藝は今は昔、という感じでしたが最近また都市部から生き方としての「民藝」が見直されてきています。先日久しぶりに東京に行って感じました。うろうろしてきて象徴的な言葉がありました。
「与えられたレールの上をスマートに生きることよりも、ぎこちなくも一つ一つの人や物との出会いを自分たちの感性で創造していくこと。それを力強く肯定してくれるのが民藝です。」現代に民藝を復活させた代表的な言葉のようですが、同時にこれを「つたなさの技法」と表現しています。最初にこの言葉たちに出会った時にまさにこれは「住民ディレクター」だと感じました。
つたなさの技法という表現も「ものを作る技法」だけでなく生き方を「技法」と置き換えているかのように読みました。感ずるところ多く、現代に蘇りつつある「民藝」精神について少しずつ書いていこうと考えています。