青井阿蘇神社の詳しい情報はHPhttp://www.aoisan.jp/に譲るが、我々は1200年祭に、全国の住民ディレクターが集い、1200年祭をまさに住民の視点で伝えようと、祭り会場で合宿し、前日から二日間に渡ってインターネット中継をした。当日は確か、7時間ぐらいの中継だった。しかも中継をする人は全員素人の住民ディレクター、機材は家庭用カメラにプリズムにあるものの寄せ集め、お金はネット料金以外はほとんどかかってない。ストリーミングは日本最大のJストリームさんに相当協力いただいたので、これもまた何とかクリアした。
住民ディレクターはこの祭り主催者から人吉市民と同じく、もっと言えば氏子とほぼ変わらぬ特権を与えられ、どこでも自由に入らせていただいた。神社の福川宮司とは長い付き合いだし奥さんの隅田節子さん(別姓で活動する人吉市職員でもある)は人吉球磨地域の代表的住民ディレクターだったので、全部理解してくれている。この人が奥さんだったから実現した企画だったといえる。
話せば長いので今回は住民ディレクター中継の中核だけ話しますが、祭り最大の見せ場神輿の宮入りのとき、本殿の真正面に祭りの頭領が厳しい目で指示している。そのすぐ横で(本当に直近、ぶつかるのでは・・というぐらい・・)山口から来た山本、才本ご両人と東京杉並の高橋さん(3人とも女性)がカメラマン、リポーター、ケーブル引き(中継カメラについている長いケーブルが絡むので)をやっている。ワッショイワッショイと厳粛な境内に響き渡る男達の声に交じって、この状況をリポートしている。地元のお年寄り達(氏子)はびっくり仰天している!?
この神聖な場にどやどやと女性3人がマイクとカメラを持って・・・、しかもカメラはあっち向いてるし、リポーターは聞きなれない方言?が交じっている・・。
しかし、そのうちにこの3人の気迫に氏子さんたちも押されたか?誰も気にしなくなっていった。総合プロデューサーである私も半分ヒヤヒヤながら、こんなに楽しい祭りはない!いけいけどんどんだった。参加していた男性住民ディレクターたちが疲れたのか?元気がないのが気になったが、祭りは所詮「踊るアホウに見るアホウ、同じアホウなら・・」だ。
祭りが終わって一段落した頃、神輿の頭領が私にあのかっこいいハチマキ(もっと粋な呼び名があったと思うが)をくれた。真っ赤なやつだ。後で神社の奥様隅田さんに聞いたところ、「頭領のあのハチマキは参加者全員の憧れの的で、皆が欲しがっているが誰にもやったことがない。そりゃ頭領、よっぽどうれしかったんでしょ」との話だった。今でも大事にしまってあるが、男の証しのようなものだった。3人の女性の頑張りと一致団結して中継する住民ディレクターの全体の動きが頭領の心にに響いたのだと思う。
そうこうしているうちに中継も終了に近づき、やっと福川宮司にも出ていただけることになった。奥様にも一緒に。私は1200年祭はなんとしてもやらないといけないと感じ、予算は全く無かったが全国の住民ディレクターツーリズムで少しカバーさせてもらって、敢行した。前年から企画を練り、その年は何度も通って福川宮司の心境や1200年続いた歴史についてうかがっていた。それだけに横に座っていて気持ちがひしひしと伝わっていたが、インタビューしているうちにとうとう、宮司から大粒の涙がこぼれ落ちた・・・。この一粒の涙に1200年を感じた瞬間だった。それは一言「感謝」だった。
(写真:ネット中継で涙した福川宮司)
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