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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

氷がとけたら・・「春」のひとたち。

 テレビ局の番組を作る部署には報道と制作があります。報道はニュースを作るところで担当する人を記者といいます。制作はニュース以外の企画番組を担当するということになりますがこの人達をディレクターといいます。さてわたしが住民ディレクターといって「ディレクター」にしているのは「記者」ではないからです。

 記者はその名の通り記する者で出来事を記録しそれを伝える人ですので正確さが大事です。自分の感受性やイマジネーションで事実を語ることは許されません。新聞を読んでいるとその感覚はわかると思いますがいわゆる客観性(自体があるかどうかの話はさておいて)という言葉で主観や感受性等が排除された文章になります。一方でディレクターは豊かな感受性、イマジネーションが勝負です。何しろ何もないゼロ状態から番組を産み出さないといけません。記録するのでなくクリエイトするのです。

 わかりやすい例が「氷がとけると何になる?」のクイズです。もし適性検査をしたならば記者は「当たり前だろ、水」と言い放ち、ディレクターは「春」と臆面も無く答えられる人です。住民ディレクターは「ディレクター」なので暮らしの場面場面で「氷は春」で暮らす人、自然や人の気持ちに敏感に反応して豊かな感受性で生きる人です。昔流行った猛烈社員、企業戦士は「氷は水」で理詰めで生きていくので寄り道も無くグラフを上げることばかりに奔走していました。「氷は春」何んて言ってたらグラフが上がらないのです。

 が、時代はすっかりと変わってしまいました。今の時代は「氷は春」と感じるディレクターがグラフを上げる時代です。企業の求める人材も「氷は春」になってしまいました。東峰村は「氷は春」の人ばかりがやたらと多いのでこれを東峰方式と言っています。感受性が豊かで笑顔が多く皆さん優しいので平和です。「番組づくりが地域づくり」になるという聞き慣れない言葉の意味は「住民」の「ディレクター」が日々の暮らしの中から次々と番組(地域)をクリエイトするから豊かな番組(地域)が創造されていくということなのです。

@「氷は春」の人達の集まり、東峰村村民スタッフの皆さん


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