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岸本晃の住民プロデューサーNEWS

「ねんぷにやっぺし」の本質に迫る。

 岩手県住田町のケーブルテレビ番組「ねんぷにやっぺし」の企画会議、昨日は欠席者が多かったのですが会議はかなり充実していました。

 8月にこれまでの5集落の出演者、協力者が集まって大交流会を催しましたがその時の参加者の藤井さんが初登場でした。藤井さんから出る質問や疑問、意見が「ねんぷにやっぺし」を見ている町民の皆さんの声を代表するかのような内容のものばかりでした。「ねんぷにやっぺし」は「成果を慌てずじっくり着々と物事に取り組んでいこう」というような意味の方言です。

 で、例えば「一般のテレビ番組と違ってここで場面が変わって欲しいと思ってもずーっと長い話が続いている。頑張って見ないといけないので戸惑っている」「一般のテレビ番組のようにもっと画質を何とかできないのだろうか、どうしても一般番組よりも画質が落ちるので違和感がある」というような意味の発言が続きました。

 一つ目の質問の答えは「テレビが昭和28年にできてから60年間わたしたちは毎日テレビを見てきて今のテレビ制作者=都会の目線に慣らされてきている」「住田町には住田町の暮らしのリズムがあったのに全て東京のリズムで細かく早く転換するカット編集に慣らされてきただけで本来の住田の町民がゆっくりとのんびりと暮らすリズムを『ねんぷにやっぺし』でとり戻す作業をしている。それには1年、3年、5年とかかるので『ねんぷにやっぺし』という気持ちをタイトルにしている」ということです。

 二つ目の質問には「町民全員で創る番組を目指している。画質をあげるということはプロでないと操作できない高価なカメラや高度な編集ソフトが求められる。すると番組づくりは普通の町民から離れてプロだけの作業になっていく。そうなると今やってるようにばあちゃんやじいちゃん、機械が苦手な奥様方が住田テレビに関わる機会があっという間に減っていく。だから敢えて画質が悪くても町民誰でもが簡単に操作できるカメラや編集機を使い続けている。何故ならこの住田テレビは町の活性化を図るために創ったテレビ局だからです。」

 同じことはずっと東峰村で話しています。すでに東峰村では3年経っていますが未だにこのような質問が続いています。逆にこのような質問があるからこそ村民、町民に地域活性化を目的としたテレビの存在意義をお伝えできる機会になっていくのです。すべて「ねんぷにやっぺし」です。

 平成8年に住民ディレクターを発想した時は「理解されるには20年ぐらいかかるだろうね」と山江村の松本佳久さんと話していたのです。


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