「春・夏の甲子園を目指す高校球児がいる限り、日本は大丈夫だ」
それからもう一つ、
「正月の箱根路で、夢の襷(たすき)を繋ぐ大学駅伝がある限り、日本は大丈夫だ」
ああ、それからもう一つ、
「毎週日曜日に全国各地を巡って開催される、NHKの明るく楽しい「のど自慢」がある限り、日本は大丈夫だ」
これが、ご主人様の口癖であります。
誠に単純な思考回路のような気配がするが、まあ暇つぶしに彼の話を聞いてみましょう。
=夢の甲子園=
さて、いよいよ夏の高校野球が始まりました。
今年も様々なドラマが生まれることでしょう。
このくそ暑い日本の夏に、みんなが「もう限界!!」と叫びそうになった頃に、
《夏の甲子園》が開幕する。
地方大会の激戦を勝ち抜いてきた、高校球児達の晴れ舞台の始まりである。
炎天下での必死の激戦がこれから連日展開される。
この大会で運命が決まる球児がいる。
幸運の翼に乗って舞い上がる球児がいる。
この夢舞台から、多くのスター選手が空高く舞い上がって行った。
挫折の崖っぷちに立たされる球児もいる。
立ち上がれずに野球から離れる球児もいる。
球児達の運命を賭けた戦いの場なのである。
だから、応援する方も一生懸命になる。
我が郷土から出た高校が勝ち進んで行ったなら、仕事など手に付かなくなる。
超高校級のピッチャーやバッターが登場する試合などは、彼らがどんなパフォーマンスを見せてくれるのかと、仕事そっちのけでテレビにかじり付く。
夏の日本列島は、甲子園の熱闘に煽られて、更にその温度が上がっていくようだ。
さて、このように全国の高校球児達が、夢の甲子園を目指して一生懸命頑張る。
その頑張る姿に感動して、応援する人々も自分の人生を一生懸命生きようとする。
この前向きのエネルギーが、正の波動となって連鎖し広がって行く。
夏の甲子園が、夏バテ気味のニッポンの男を大いに元気付けていることは確かである。