癒しの森 湯布院(仙人の健康相談室)  


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NO926・・・新型コロナウイルスへの対応

2020-05-14 | エンジェルスティック
 傷寒論の世界へ(救心製薬 学術)

 今回の新型コロナウイルスに関して、当初、武漢では強毒性で致死率が高いと思われたことで、パニックに陥った人々が病院へ殺到した為に感染の拡大と医療崩壊が起こり、そのことが更なる恐怖心の原因ともなりました。また、感染症で特効薬がないという事が大きなストレスとなった事は間違いなく、ストレスによって人々の免疫力が低下してしまうことと、感染者だらけの病院に多くの人が集まった事で、更に感染者が増ていったと思われます。

 近代において、ペニシリンの発見と、それに続く様々な抗生物質や抗ウイルス剤の開発を通じて、有史以来人類を苦しめてきた感染症から解放されたと多くの人が考えていた中で、今回の新型コロナウイルスの世界的な流行は、まるで「傷寒論」の世界へ逆戻りした感があります。

 現代人は、特効薬としての抗生物質や抗ウイルス剤がないと病気が治らないと考えがちですが、実際はこれらの抗生物質や抗ウイルス剤と自分の免疫力の両方の作用で病原体を排除しているわけで、特効薬がないからといって治らないわけではありません。実際に、今回の新型コロナウイルスに対しても、日本感染症学会では肺炎に移行するリスクの少ない50才未満の感染者に対しては経過観察のみで対応するとした指針を発表していますし、若い人では感染しても症状もでない方や、比較的短時間で回復されている方もおられます。


 感染症であれ、慢性病であれ、人間の免疫力が一番大事であるのは間違いなく、それをいかに維持するかという方法論のみ積み重ねが漢方では養生と呼ばれているわけです。今回の新型コロナウイルスを契機に多くの人が養生の重要性を再認識していただければと思います。

養生の基本
 さて、漢方的に考えて新型コロナウイルスのような感染症への対抗策としては「氣」のエネルギーを充実させる事が重要であり、その為には気の主な発生源である「脾」がしっかりしている必要があります。西洋医学的にいえば「腸内細菌バランス」の改善を通じて「腸管免疫」を充実させるという事になります。五行説でもウイルスなどが侵入してくる鼻やのど、気管支は五臓の肺であり、肺は六腑の「大腸と表裏」の関係にあるとともに「脾と肺」は相生関係にあります。

 このように後天の本である「脾」がしっかりしていることは感染症対策としては、特に重要になってきます。食事に関していえば、若年層に多くみられる「生冷過食」や食事の際にほとんど噛まない「流し込み食べ」といった行為は、それだけでも「脾」の機能低下につながり、ひいては免疫力の低下につながります。また、高齢者では、「脾」の機能をバックアップしている「腎」の機能の低下がみられる事から、「補腎」を心がける必要もあります。

 さらにストレスの影響で睡眠状態が悪くなると免疫力が一気に低下します。特に春は「気の芽時」であり、自律神経と関係する「肝」の症状が顕在化しやすい時期でもあり、新型コロナウイルスに対する恐怖感が「焦りの感情」を生み出し、寝つきが悪いとか、寝付けても眠りが浅くなりがちです。このような時には、「羚羊角=れいようかく」の「熄風薬=そくふうやく」で気を落ち着けことで睡眠状態を改善する事が重要です。※羚羊角製剤は・・・脳活精

新型肺炎への対応
 新型コロナウイルスで特に問題になるのは、感染後、肺炎に移行した場合ですが、重症化するケースでは肺に入り込んだウイルスに対して免疫細胞が暴走してサイトカインストームと呼ばれるような状態になって炎症が広がると考えられています。このような炎症反応の暴走状態はインフルエンザ脳症や熱中症でもみられますが、今のところ、それに対する特効薬はありません。

 ただし、漢方の世界では古来、このような時に用いられるのが「牛黄」です。牛黄に関しては「神農本草経」には「主として驚癇の病や寒熱病、発熱が盛んな時、狂ったようになったり、痙攣の病を治す」とあり、病態としては正に今回、武漢で」みられたように急に倒れるとか、インフルエンザ脳症で側頭葉が障害をうけたときに見られる異常行動といったサイトカインストームに対する有効性が記されています。※牛黄配合の霊黄参はコチラを参考にして下さい。牛黄とは

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