第９章 思想（３）

通常の業務については私と同僚の２人で
上司のアドバイスを得ながら遂行していた。

私が在籍していたのは結局２年間だったのだが、
この超エリートから学べた事はあまり無かった。

あまりにも実力が違いすぎたのと、
上司にとってはまともに力を尽くす仕事とは
思って無かったかに見えた。

それと、私と同僚の２人は社内的には自社育成の要員であったので、
年に１度（夏～秋にかけて）北海道にあった
自社飛行場（北海道上川郡愛別町）へ行っての飛行訓練と、
操縦ライセンスの次のステップであった
事業用ライセンスの取得に向けての
勉強や訓練も行わなければならなかった。

期間は１～２ヶ月で北海道でも早く冬が来る地域でもあるので
８月～９月の期間が訓練期間だった。

教官として元ブルーインパルスの隊長と２人で
北海道に行き訓練をするのだが、
あまりにもレベルが違うので毎日のように間抜け扱いをされ
心はズタズタだったが、逃げる事も出来ず、
たまに悪天候を願っていたような有様だった。

そんな風に訓練は肉体的、技術的な事よりも
精神的タフさが必要だった。

それでも休日等には北海道出身で自社の同町内にあった
工場に戻っていた同期もいたので、
よく誘ってもらっていっしょに遊んだりもしていた。

時には同級生の女性を紹介されて
デートのような事まで仕組まれた事もあった。

・・・つづく

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