愛詩tel by shig

プロカメラマン、詩人、小説家
shig による
写真、詩、小説、エッセイ、料理、政治、経済etc..

風がささやく

2016年12月18日 16時02分33秒 | 小説
  1先ほどから海を見つめていた。  正確には海の上にかかる、色づいてきつつある雲を見ていた。日本海を行くフェリーのデッキで、東の空に昇る朝日をとらえようと、CANON EOS1Dを構えていた。やがて、雲の上に太陽が顔を出した。太陽に合わせると、暗く写るので、周辺の雲に露出を合わせ、シャッターを押し続けた。太陽が雲の上に完全に姿を現すと、カメラを下し、ピアニシモに火を点けた。「美しいわね」後ろ . . . 本文を読む
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夏日

2016年12月18日 16時00分38秒 | 小説
  まるで初夏のような日差しに目がくらんだと思うと僕は横たわっていた気がつくと 傍らで可愛い女の子がハンカチに水を浸し僕の首筋と脇の下に当ててくれていた「熱中症ね 救急車を呼ぶまでもないわ 私看護師なの」彼女の言うとおり しばらくすると起きあがれた「無理しちゃだめ」言葉通り僕は目の前が真っ白になった「ほらね もうしばらくそうしてなさい これを飲んで」 彼女はスポーツドリンク . . . 本文を読む
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テールライト

2016年12月18日 01時40分35秒 | 
一人のバス旅帰り道窓際の席事故渋滞でテールライトの長い列ができているデジカメを取り出して、窓越しに撮してみる雨上がりでにじんだ窓は、ファインダー越しに見ると幻想的にうつる赤、黄、青光の帯が踊っている「ねえ、なに撮ってらっしゃるの?」隣席の女の子が聞いてくる好みのタイプだ今まで声掛けれずにいた「テールライトだよ」「見せてくださる?」僕はデジカメのスイッチを押して、今撮った画像を彼女に見せる「うわあ、 . . . 本文を読む
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