僕は 独り ポピー畑の真ん中に 立っていた
風が吹き始めている
ポピーが 儚げに揺れる
視線を上げると 一面のひまわり畑
小さな風には びくともしない sunflower
太陽に向かい 揺るがず立つ ひまわりと
気ままな風に 揺れる ポピー
自分を信じて 負けることなく 生きていた頃
挫折し 暗闇で 立ちつくしていた頃
今は 風のまにまに 生きている
しなやかに 気負うことなく
ポピーは ひまわりを 羨むことはない
今日も 流れよう
雲を手本に 風の向くまま
そんな生き様の中にこそ
幸せを 見いだせる
後ろから 誰かが 声をかける
振り向くと 太陽が微笑むだけ
優しく 囁く 何かを
僕の何かが 囁き返す
ポピーが また 風に揺れる
いつしか ひまわりも すこし 揺れている
一面の花畑の中 僕は 独り立っていた
とても 満ち足りた こころが
風に揺れていた