6時AM
窓を開けて寝たので、朝の光りで穏やかに目覚めた
空はコバルト色、薄い白雲が絵のように描かれている
ONKYOのデッキにつないだiPodをONにして、パソコンに向かう。
庄野真代が歌っている
いつか忘れていった、こんなジタンの空箱 ひねり捨てるだけで、あきらめきれる人
・・飛んでイスタンブール
そんな、簡単なものだろうか
忘れてはならない大切なものを、人は忘れ去っていく
忘れなければならないものを、人は忘れられない
「過去をいつまでも、引きずらず、明日に向かって今日を一生懸命生きよ」
人はそう言う
それは、真実であるだろう
けれど、過去に起こったことは未来にも起こる
歴史は繰り返すのだ
だから、過去に学ぶことがない人は、明日も同じ失敗をする
素敵な想い出だけが、今の自分を支えることだって、ある
そんなことを思いながら、聖書を開いてみる
「今あることは既にあったこと これからあることも既にあったこと。」コヘレトの言葉3章15
2,000年以上も前に書かれたこの言葉は、今もなお真実である
だから、僕は過去を大切にする
忘れないように、言葉に変え、Macのテキストに書き下ろす
忘れてはならないことを思い出し、それを糧に今日を生きる
夢など見ない
ほんの小さな目標を立て、それを、今日達成する
それを日々積み上げることによって、明日が、未来が開けてゆく
金や成功など、どうでもいいじゃないか
豊かな心で生きることができればいいじゃないか
過ぎ去った、消え去ったものはなくならない
心の中に、生き続ける
その、形のないものを、
愛し続け、今を、明日を生きよう
そして、いつか今日を、今日書いたものを振り返り、
自分が変わっていないことを認めるならば、
それこそ、幸せな人生と呼べる
音楽が終わった
窓から透明な風が吹き込んでくる
早朝の静寂の中で、
僕のこころは
穏やかに、たゆたっていた